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建設経済新聞社
2019/10/04

【京都】花園中高キャンパス整備計画 京都市景観審査会で審議

 京都市は3日、景観審査会を開き、(仮称)花園中学高等学校キャンパス整備計画を審議した。
 学校法人花園学園(理事長栗原正雄氏、京都市中京区西ノ京壺ノ内町8−1)が計画する(仮称)花園中学高等学校キャンパス整備計画に伴う高度地区の特例許可について、景観審査会に諮った。
 京都市右京区花園木辻北町1−1他の学校敷地にある既存3号館の東側に、新3号館としてS造4階建(PH階)、延べ2539・83u(建築面積633・39u)の増築棟を建設する計画。1階に図書室、司書室、2階に職員室、3階・4階に普通教室を配置する。建築物の高さは14・96m。
 増築は、既存1号館にある図書室機能の移設・充実、分散している職員室機能の集約化、不足する教室数の確保が主な目的。図書閲覧スペースに映写設備を設置し、調べ物学習に特化したアクティブラーニングを実践する。
 屋根はフッ素ガルバリウム鋼板t−0・4、外壁はALCパネルt−100の上、防水形複層塗材、建具は電解2次着色。勾配屋根状のパラペットを設けることで景観上の配慮を行いながら、隣接する2号館、4号館の屋根の水平ラインとの調和を図る。外壁は4号館の外壁色と統一させるとともに、2号館の外壁も同色に塗装改修する。
 外構は、妙心寺道に面した既存の石垣、生垣は可能な限り保存改修。門塀は妙心寺の筋塀をモチーフにした水平目地や笠木を設ける。既存の三春桜をシンボルツリーとして移植し、既存樹の保全に取り組むとともに、敷地内の植栽や前庭は、造園家と協同で計画を行い、造園家がメンテナンスを行っていくことで、景観が保たれるよう配慮する。
 このほか、6号館西側に新1号館として、RC造4階建、延約7220u(建築面積約2110u)の校舎の建設も計画している。金属葺の寄棟屋根とし、南側外観は禅宗寺院の宗門校として、要素を減らし開口部を抑えたシンプルなデザインとする。材料の貼り分け等で壁面を分節し、周辺のスケールと調和した計画とする。
 コンサルは松田平田設計大阪事務所(大阪市西区)。
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 同校では、2022年完成の今回の計画以降、20年後の2042年、30年後の2052年の2段階で建替えを想定している。
 景観上の配慮から、校舎群を敷地南側に集約し、グラウンドを北側に配置することで、敷地北側の住居エリアへの日照に配慮した配置計画を想定。新1号館のデザイン要素である勾配屋根、外壁の素材や色彩を継承することで、学園全体の統一と周辺景観との調和を目指す。
 予定スケジュールによると、2022年3月までに150周年事業として新3号館、新1号館を完成させた後、2032年3月に6号館を解体、新館−1を完成。2042年3月に新館−2を完成、2052年3月までに新館−2の北側に新体育館を完成させるなどし、整備を完了させる計画。