大阪市は、近い将来教室不足が見込まれる扇町小学校(北区)と西船場小学校(西区)、花乃井中学校(同)について、北区中之島に小中一貫校を新設して対応する。新築規模は延べ床面積約1万7000平方b、総事業費は60億円超を想定している。2020年度までに基本・実施設計を完了させ、21年度にWTO対象案件として工事を発注。22〜23年度の2カ年度で施工する予定だ。基本・実施設計などの委託先は、現在指名型プロポーザルにより選定を進めている。
各学校の17年度現在の学級数は、扇町小が13学級、西船場小が16学級、花乃井中が14学級となっているが、市では27年度に3校ともほぼ倍増すると推計している。今後過大規模化による教室不足が予想されることから、新たな小中一貫校を整備することにした。
建設地は大阪市北区中之島6丁目で、味の素グループ大阪ビルの東隣りに位置する。当初は扇町高校跡地に建設予定だったが、再開発計画などが持ち上がったため、同民有地と交換した。
新築規模は、鉄筋コンクリート造で延べ約1万7000平方b。建築面積は約2600平方b。整備内容は、27学級の校舎棟の他、運動場、体育館、プール、ピロティなど。敷地面積が約6200平方bと狭いため、できるだけ校舎を高層化する他、体育館やプールも校舎内に整備することで、可能な限り広い運動場を確保する。詳細は設計段階で検討する。
概算事業費は61億4900万円。内訳は設計費などが3億5100万円、工事費が57億9800万円となっている。
市内中心部(北・中央・西区)では、都心回帰の流れに沿って児童・生徒数が急増しており、多くの学校で教室不足が課題となっている。市では、他校においても校舎増築や分校整備などで対策を進めている。
提供:建通新聞社