北海道建設新聞社
2019/10/02
【北海道】上空をデッキで接続検討 札幌駅周辺北5東1街区と北5西1・2
札幌市は、再開発を計画する北5西1・西2地区のにぎわいを創成東地区に波及させるため、創成川通で分断された北5東1街区と上空を利用したデッキで連続させるための検討に入る。近く、東1街区の民間地権者に対して土地利用や施設整備の意向調査に着手する。市が事業化を支援、調整することで西側と連続性を持った街並み形成の誘導を目指す。
市は2030年の北海道新幹線開業に向け、JR北海道グループと共同で、新幹線駅前となる北5西1・西2地区を一体的に再開発する計画。
現在取りまとめ中の再開発基本構想案では、新たな道都の玄関口のにぎわいを創成東地区に波及させるため、北側に新幹線ホームの東端が達する北5東1街区との連続性確保を提示する。 再開発後、西1・西2地区の東西をつなぐ歩行者動線が西2丁目通をまたぐ2階レベルになることを踏まえ、東1街区との接続は創成川通を同じ高さでまたぐ方法の検討を掲げている。
東1街区の主な地権者は駐車場経営の日の丸興発と札幌トヨタ自動車、トヨタレンタリース札幌の3社。市まちづくり政策局は、調査や周辺の再開発活発化を背景に「地権者らの事業化検討機運が高まっている」と判断。構想案の取りまとめも踏まえ、近く地権者の支援、調整に入ることを決めた。
地権者の意向把握や事業者に有利な土地利用制度の情報提供などを通じ、事業化を支援し、西との連続性確保や創成東地区の起点となる街区形成に向けた調整を進める。
調査検討のため、市は9月27日付で札幌駅交流拠点北5東1地区事業化検討支援を公募型プロポーザルで公告した。西1、西2を含むまちづくりの考え方や検討支援業務に提案を求める。10月下旬の審査を経て契約を締結する。履行期間は3月19日まで。業務規模は税込み350万円を上限としている。