新潟県が整備を進めている県立武道館の竣工修祓式が1日、整備運営を担うPFI新潟県立武道館サービスの主催で執り行われた。関係者約30人が出席し、北信越最大級となる武道専門施設の完成を祝った。
全国レベルの国内競技会に対応でき、選手の育成と強化の基盤となる武道の専門施設を、上越市の上越総合運動公園内に整備。規模はSRC・S造2階建て延べ1万3035平方メートル。PFI事業により整備運営を特別目的会社(SPC)である同社が担う。設計は松田平田設計、施工は鹿島・高舘組JVが担当。
神事では関係者による定礎石の除幕などが行われた。終了後、あいさつに立った岩井智幸県県民生活・環境部スポーツ課参事は「難しい要望に応えながら工事を進めてくれた。改めて感謝申し上げる」と述べた。また、松田平田設計の江本正和代表取締役社長は「武道の聖地として長く親しまれ、日本を代表する選手がここから生まれることを期待している」、鹿島の芦田徹也執行役員北陸支店長は「無事故・無災害で引き渡しがかなったことはこの上ない喜び」と語った。
施設は柔剣道各8面の大道場、小道場2カ所、相撲場、弓道場(近的・遠的)などを備え、北信越最大の規模を誇る。内装には県産越後杉の自然素材を用いた。愛称は公募の結果、郷土の英雄上杉謙信の名を冠する「謙信公武道館」に決定。選手の育成・強化に加え、地域住民の健康づくりに貢献する役割も担っており、1周200メートルのランニングコースやトレーニングルームも設ける。今後、内部の設備を整え12月1日にオープンする。