県南部土木事務所は、草津市下笠町交差点を起点に草津市大路3丁目交差点に至る県道143号「下笠大路井線」の単独道路改築事業で、事業対象区間の1ヵ所である野村運動公園前の拡幅について、同公園のYMITアリーナ(くさつシティアリーナ)が24年度に国体会場となることを見すえ、20年度当初予算にも工事等の事業費を措置し、順調にいけば同年度夏頃にも工事を発注し年度後半に着工、21年度中までの同区間の整備完了を目指す考えだ。
対象となるのは、西大路南交差点から琵琶湖方向に体育館入口までの約260b(野村3丁目他)。現状幅7〜8bから公園側に約5b拡幅し約12b幅とし、センターライン・歩道を設置する。西大路南交差点も改良し交差点付近は右折レーンを設け約15b幅とする計画。
同区間については18年度に測量業務(東亜設計・甲賀市)、設計業務(日の出測量設計・栗東市)を完了。19年度は発注済みの用地に係る調査業務(大日コンサルタント・大津市)を10月上〜中旬、測量業務(新明・米原市)を近々それぞれまとめ、取得に係る交渉・協議等準備に入りたい考え。工事は西大路南交差点より草津駅側で草津市が行う市道「大路野村線」拡幅と連携し、早ければ20年度夏頃発注・年度後半にも着工、1ヵ年程の工事期間となる見通し。
なお、同線についてもう1ヵ所の事業対象区間であるJRとの交差部を含めた工区は、JRのBOXカルバートの周囲に設けられた旧草津川の堤防の上に整備されており、JRトンネル上の県道を拡幅するにあたり、トンネルについて鉄道構造物等設計標準に適合するか耐震診断等を行い、補強が必要となった場合の補強工法の検討、概算工事費の算出を行う目的で、ジェイアール西日本コンサルタンツに委託していた業務を18年度完了、「補強は必要ない」との結果を得ており、堤防上の県道の拡幅のみ行う。順調にいけば20年度にも測量、21年度に設計まで発注したい考えだが、現時点で事業化しておらず計画は定まっていない。
なお草津市では、県南部土木事務所が「下笠大路井線」の「西大路南交差点」から琵琶湖方向へ約260b区間の拡幅を進めるにあたり、同交差点から反対方向の「市道大路野村線」約140b区間について市でも拡幅と歩道整備に取り組む。
先ごろ同区間についての用地測量をモリタ、県道と同じ拡幅方向の南側一帯の複数地権者を対象とした補償調査業務を日本都市技術にそれぞれ委託、いずれも20年2月末をメドにまとめる。20年度からは地元調整に入り、順調にいけば22年度にも着工、23年度中にも工事を完了し、24年度の国体までの供用開始を目指したいとしている。
約6b幅で歩道がない現在の「市道大路野村線」を整備後は約12〜15b幅に拡幅し、交差点近くに右折レーンも設ける。実施設計はウエスコが17年度に完了。
提供:滋賀産業新聞