福井県維持建設協同組合は26日、福井市新保町の県立福井農林高校の1年生を対象に、下水道の大切さを伝える出前授業を行った。
先生役は、同組合の中村正治代表理事(技術士・上下水道部門)が務め、今年で3回目。環境工学科の生徒30人を前に、下水道が果たす重要な役割を紹介。生徒たちは、メモを取り熱心に聴いた。
中村代表は、下水道の歴史は古く、古代インダス文明にさかのぼり、現在の下水道が合流式から分流式に比重を移す理由や、古くなった下水管(耐用年数50年)の再生の必要性などまでを解説。そのなかで「飲料水は人間が生きるために必要で、下水道により清潔な街ができる」と強調し、まさに「下水道の機能は人間の体の一部に値する」貴重な役割をアピールした。
また、災害時の避難所で必ず起きる切実なトイレ問題を引き合いに「(避難者は)集団生活をしいられ、水洗トイレが使えず、ストレスがたまって、亡くなってしまう高齢者も多い」と率直に、災害用のマンホールトイレの重要性を指摘した。