彦根市はこのほど、早期の工事着手を目指す「市庁舎耐震補強・増築・改修工事」の再入札について、9月中旬を予定していた入札公告の時期を2〜3週間程度延期することを決め、工事発注に向けた諸準備を進めている。今のところ入札公告は、来月上旬から中旬頃となる見通し。
また、電気と機械設備を含めた建設工事全体についても見直しを行った結果、すでに仮契約を締結していた電気と機械設備工事の仮契約を解除し、改めて分離発注方式から建築と電気・機械設備工事の「一括発注方式」とすることを決めた。
さらに、債務負担行為の限度額の範囲内で工事費を増額して「仕様の見直し」を進めていくとともに、入札参加資格についても建築一式工事で彦根市の入札参加資格者名簿に「登録がない業者」をはじめ、単体企業または特定建設工事共同企業体(JV)の参加も可能とするなど、入札参加資格をできる限り幅広く設定する方向で公告準備を進めていく。
大久保市長は、4度目となる入札執行について「これまで以上に幅広く業者の方々にご参加を頂けるように参加対象者を拡大した上で、これが最後の入札になるとの認識のもと、一括発注方式による条件付一般競争を実施する」との考えを示した。
さらに「建築工事については、電気設備工事と機械設備工事との分離発注により、これまで3回にわたり入札を行ってきたが、いずれも不調となり、今後も同様の発注方式を採用して電気設備工事と機械設備工事のみ落札されるということになれば、これら落札業者の期待を裏切ることとなる事態を繰り返す懸念があり、次回の入札は分離発注方式を改め、一括発注方式とする」とした。
11月中旬から下旬にも入札執行となる模様で、順調にいけば当初の計画から約半年間ずれ込んで21年3月に完工、同年9月にはJR彦根駅前の仮庁舎からの移転が完了する見通し。
提供:滋賀産業新聞