近畿地方整備局と、福井県建設業協会の意見交換会が20日行われ、局からは最近の予算推移や事業概要などを説明し、一方協会からは地元企業の受注機会の確保を強く求めるなど、率直に話し合った。会場は、ユアーズホテルフクイで。
参加者は、局幹部や嶋田福井河川国道事務所長ら16人、福井県土木管理課3人、協会常任理事ら15人がコの字形に対面。局の橋本雅道企画部長と、協会の坂川進会長が冒頭あいさつ。受発注双方の立場を踏まえ、対等にパートナーシップを発揮する意欲を示した。
局からは、防災・減災、国土強靭化の3カ年(18〜20年度)緊急対策として18年度第2次補正に計上し、令和元年度当初予算が対前年度比で約1・17倍の伸びを強調。働き方改革や生産性向上、災害時緊急対応強化を盛る品格法の改正(公共工事の発注者・受注者の基本的な責務)など要点を改めて紹介。
一方、協会からは▽公共事業予算の安定的・持続的な確保と国土強靭化予算の継続▽地元企業の受注機会の確保▽改正品確法運用指針の順守徹底等▽災害活動従事者の損害補償▽中小建設企業の災害時における位置の5テーマで要望提案し、局側の回答を求めた。
協会から、総合評価で企業チャレンジ型の拡大を求め、局は「本質的に単価を上げるなど魅力的な土木工事を目指したい」(橋本部長)と業者数が減少する地域性に理解を示した。また災害時「復旧活動は、まず身の回りの人命を優先し、地域社会へと徐々に広げてほしい」(宮川管理官)と話した。【意見交換は後日詳報します】
橋本雅道企画部長あいさつ 前任の道路部長時に福井豪雪に遭い、それを乗り切ったのは、やはり献身的な地元建設企業の地域の力であったと実感。今後もその力をどう維持していくか。官民の双方にとって共通する大きな課題だ。各種公共事業を担う人材をいかに確保し、育てていくのか。いい人材が少しでも多く集まるような環境づくりを進めていきたい。
坂川進会長あいさつ 今年もいたる所で台風など自然災害が発生し、防災・減災対策が一層重要性を増している。一翼を担う地域の建設企業には、地域の安心安全は引き続き重要な任務だ。そのためにも確固たる経営基盤を構築し、万全の事業継続の体制が必要。防災・減災、国土強靭化の3カ年緊急対策(20年度まで)、その先の中長期的な継続をぜひお願いしたい。