高知県は13日、一般会計に85億2324万円を追加する9月補正予算案を発表した。多くが国費の内示増に伴うインフラ整備や8月に発生した台風10号の災害復旧を中心とした投資的経費で、78億7015万円を計上している。投資的経費の当初からの累計は1150億1328万円で、9月補正後の予算額をみると西日本豪雨の災害復旧費に多くを充てた昨年よりは100億円少ないが、過去10年間で3番目の多さとなっている。
主な予算をみると、公共事業費に係る国費の内示増に伴うインフラ整備関連に53億8964万円。このうち道路整備には12・7億円で県道高知本山線(高知市薊野)他65カ所の道路改良、県道秋丸佐賀線(黒潮町川奥)他38カ所の1・5車線的道路整備に充てる。道路の老朽化対策には7・4億円、県道安田東洋線の新久木トンネル(北川村)他トンネル22カ所と国道321号久百々橋(土佐清水市)他47橋の修繕を行う。砂防事業には13・8億円、大豊町柳野他135カ所で砂防施設を整備する。都市計画事業には3・6億円、高知駅秦南町線他3路線に充てる。浦戸湾三重防護の地震・津波対策には2・6億円、高知港海岸他3海岸の堤防耐震補強を進める。漁港の地震・津波対策と施設の機能強化には1・7億円、高知市春野漁港で高潮・高波対策、宿毛市田ノ浦漁港で防波堤の粘り強い化を進める。漁業の効率化のための施設整備には3億円、室戸岬沖で浮魚礁を整備する。耕地事業には1億円、安芸市の六丁池他5地区でため池の耐震化を進める。
台風10号による災害復旧には11億9070万円。うち河川事業には6億円で奈半利川他53河川の土砂掘削や流木撤去を実施する。道路事業には4・8億円、県道川之江大豊線他93路線の崩土・倒木撤去や県道大久保伊尾木線他25路線の応急工事などに充てる。海岸事業には0・4億円で流木などの集積・運搬・処分。耕地事業には0・6億円、台風5号で崩落した本山町の三山池を復旧する。
公共事業以外では、住宅やコンクリートブロックの耐震化に向けた補助金に2億9590万円、介護療養病床転換支援事業費補助金に3億4428万円、障害福祉施設の整備に対する補助金に1億5485万円などを計上している。
9月定例県議会は19日に開会、10月10日までの会期で開催される。
提供:建通新聞社