国土交通省関東地方整備局は9月20日、管内で初めて電線共同溝整備にPFIを適用する「国道1号東小磯電線共同溝PFI事業」について、WTO政府調達協定の対象となる一般競争入札を公告する。整備後に所有権を国交省に移転し、維持管理を受注者が担うBTO方式を適用。単独企業か、複数企業で構成するグループの応募を受け付ける。第一次審査資料の提出期間は10月16日まで。開札は2020年1月31日。
応募企業・グループは原則として、契約締結までに特別目的会社を創立する。設計企業の参加要件は「土木関係建設コンサルタント業務」の競争参加資格など。電線共同溝の基本設計、実施設計などの実績も求める。
工事企業の要件は「アスファルト舗装工事」。交通規制を伴う、電線共同溝か情報ボックス、電線類地中化などの実績を求めている。
既存ストックを活用する提案を行う場合は「通信設備工事」の競争参加資格と、対象ストック所有企業の受注実績も求める。
事業規模は約10億円をみている。国道1号の神奈川県大磯町東小磯〜同西小磯までの延長約0・5`を対象として、道路両側に電線共同溝を整備する。管路部・特殊部・横断部などの電線共同溝と、車道、歩道、道路付属物の整備に当たり、調査・設計▽工事▽工事監理▽維持管理―を包括的に発注する。事業期間は35年3月31日まで。
PFIの導入により、地元との調整や、電線管理者・通信事業者など既存ストックの管理者との協議をワンストップで実施できるようにし、事業を円滑化。BIM/CIMを用いた設計や、それによる工程の最適化、事業の効率化を目指す。
実施方針では、おおむね8年間で共同溝を完成させ、その後8年間にわたって補修など維持管理を委託するとの事業イメージを示していた。
提供:建通新聞社