県総務部営繕課は、鳥取市尚徳町にあるとりぎん文化会館の特定天井耐震対策工事を12月から2020年9月30日までの工期で行う計画にしており、11月には工事を発注する見通し。概算工事費は約4億5000万円を見込んでおり、工事は、建築・機械設備と電気設備の2件に分けて施工する。
天井耐震対策を行う大ホール(梨花ホール)の天井面積は約1000平方b、大ホールホワイエが約250平方b、小ホール約200平方b。主な工事内容は、大ホールが既存天井のまま、天井下地の金物を補強し、吊ボルトと落下防止ワイヤーを新設する。大ホールホワイエは既存天井を撤去し、軽量天井と膜天井を新設し、小ホールは落下防止手すりを新設、アトリウムはガラスシーリングを全面的に打ち替え、シート防水部に塗膜防水を新設する。また、スプリンクラーの落下防止措置(振れ止め鋼材設置)と既存スプリンクラーを撤去し、新設する。空調ダクトも同様の落下防止措置を行い、既存フレキシビルダクトを撤去、新設し、空調吹出口については既存吹出口を取り外し、再び取り付け、落下防止措置(ワイヤー設置)を行う。概算工事費は、約3億1200万円を見込んでおり、建築一般A級2社による共同企業体を採用する。
また、電気設備は、天井耐震対策に伴い既存照明のLED化をメインに行う。照明は、既存照明(非常用照明含む)のLED化、落下防止措置(大ホール、2、3階天井など照明含む)、調光装置改修(大・小ホールのみ)で、火災報知器(既存感知器)を更新、スピーカーも既存非常放送用を更新し、落下防止措置を行うほか、ケーブルラックについては大ホールのみ耐震振れ止めを設置する。概算工事費は約1億3200万円を見込んでいる。
準備期間に2カ月充て、実工事期間は8カ月を考えている。このため、20年2月中旬ごろから10月頃まで施設を休館する予定。設計は佐藤総合計画が担当した。
日刊建設工業新聞