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日刊建設工業新聞
2019/09/05

【鳥取】21年度の社会実装をめざす/先端技術活用の維持管理など

 先端技術を活用した鳥取県発の土木インフラの維持管理システムに対し先月、今年度の地方創生推進交付金が採択になったことを受け3日、第2回鳥取県近未来技術地域実装協議会(会長・松見吉晴鳥取大学学長顧問)が鳥取市内で開かれた。事業費は19〜21年度まで6億円。協議会では効率的なインフラの維持管理など、21年度の実用化を目指して事業内容を再確認した。
 昨年8月、県と鳥取大学が取り組んでいたGIS(地理情報システム)をベースにした「インフラ情報・管理技術を活用した地域安全マネジメントの展開」が内閣府所管の近未来技術社会実装事業に選定(全国14事業)。
 今年度、財源となる地方創生推進交付金が認められたことで、産官学の関係機関が連携し具体的な事業を推進する。
 主な事業内容は▽インフラ維持管理システムの開発▽建設生産システムの開発▽人材育成・確保▽公共交通の効率化など。
 道路路面の不具合を住民からの通報によってタイムリーに維持管理していくほか、ロボット技術を活用した橋梁点検といった効率的な維持管理の手法を実現化させる。また、タブレット端末を使った受発注者の工事管理システムを開発するほか、人材を育成して建設業の担い手を確保する。そのほか、地域交通課題ではデマンドバスによる公共交通体系の構築などを検討する。
 協議会には内閣府や国交省、県建設技術センター、県土整備部など各機関から37人が出席。松見会長は「鳥取は地域がコンパクトでPDCAを速く回せる。この強みを生かしながら実装していきたい」と述べた。

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