大阪市は、現在は廃止されている「もと森之宮工場」の建物解体に先立ち、同工場の焼却炉やプラント設備などの解体撤去に着手する。本年度内に調査や設計を完了し、2020年度中に焼却炉などの解体撤去工事を完了したい考え。その後、21年度にも建物本体の解体に向けた設計、工事に着手する予定だ。解体規模は延べ約1万4000平方b。解体跡地は、大阪府立大学と大阪市立大学の統合大学新キャンパスの建設用地の一部となる。
焼却炉やプラントなどの解体に向けては、設計業務の一般競争入札を行い、中外テクノス(大阪市淀川区)を審査順位1位とした。納期は20年1月31日。市では、完了後すぐに工事を発注する考えで、20年度中に完了させる予定だ。
今回の設計では、焼却炉やプラント設備の解体設計の他、地下に滞水している排水の除去設計、アスベスト除去設計などを実施する。
森之宮工場の所在地は城東区森之宮1ノ6ノ11。既存規模は鉄筋コンクリート一部鉄骨造地下3階地上5階建て延べ約1万4000平方b。敷地面積は約1万1200平方b。工場の煙突部分の解体工事はすでに着手している。
市では昨年10月、▽港工場▽大正工場▽森之宮工場▽南港工場―の4カ所のごみ焼却工場について、跡地の有効活用に向けた方針を策定。まちづくりや貸し付けなどで跡地活用を図る考えで、今後都市計画の変更を予定している。
このうち、森之宮工場の解体跡地については、大阪府・市立大の統合大学のメインキャンパス建設予定地として活用する方針。同地のすでに空き地となっている部分と工場跡地を合わせた敷地面積約3万平方bに建設する予定だ。新キャンパスは25年度の供用を目指している。
提供:建通新聞社