「ものづくりの喜びや達成感が味わえる」―。建設業の魅力を感じ、入職前の高校生が体験することにより、建設業に対する理解や関心を深めてもらうため、香川県土木部は9月6日、県立高松工芸高校建築科の生徒らを対象に県庁舎東館耐震改修工事現場(実施設計・施工=大林・菅特定JV)で「建設工事等体験会」=写真=を開いた。
また、午後から県庁内で香川県建設業協会会員の建設業者の若手技術者らと意見交換会も行った。当日、同校建築科2年生38人と、同校の教員2人が現場を訪れた。
県庁舎東館耐震改修(高松市番町4ノ1ノ10)は、既存のデザインをできる限り保存し文化的価値に配慮。庁舎を利用しながら耐震改修を進める免震レトロフィット工法を採用。現在の、建物基礎の下に免震層を新たに設置する。免震層には天然ゴム系積層ゴム支承、鉛プラグ挿入型積層ゴム支承、オイルダンパーなどが配置されている。
低層棟と高層棟からなる鉄筋コンクリート造9階建て・塔屋3階、延べ1万1871平方b。事業費は実施設計と工事で約39億円。工期は16年12月15日〜19年12月20日。基本設計・工事監理は松田平田設計大阪事務所が担当した。
現場では県職員や施工者側から工事概要、免震装置採用の背景や施工手順などの説明を受けた後に、3班に分かれて光波測機による実測操作などを体験。既存建物基礎下の免震装置の施工状況などを見学し、建物全体を支えるダイナミックな現場を体感した。
提供:建通新聞社