9月10日は「下水道の日」。香川県の2018年度末の下水道処理人口普及率は45・3%。前年度の44・8%に比べ0・5ポイント上昇したものの、全国で42位(全国平均79・3%)と前年度と同位。また、下水道だけでなく、農業集落排水施設等、合併処理浄化槽や「コミュニティ・プラント」を含め、利用できる人口の割合を示す汚水処理人口普及率は18年度末で77・7%と、17年度末76・6%に比べ1・1ポイント増加した。こちらも全国の順位は47都道府県中43位(全国平均91・4%)と他の四国3県同様、低い水準にある。
県内8市9町の18年度末下水道普及率は、▽高松市63・5%▽丸亀市44%▽坂出市25・2%▽善通寺市59・6%▽観音寺市19・3%▽さぬき市47・3%▽東かがわ市8・9%▽三木町17・2%▽直島町93・2%▽宇多津町88・7%▽綾川町40・2%▽琴平町47%▽多度津町61・7%▽まんのう町14・2%▽三豊市、土庄町、小豆島町は下水道普及率は0%。
汚水処理人口普及率を見ると、18年度末で普及率が高いのは▽直島町98・7%▽宇多津町98・2%▽さぬき市89・8%▽善通寺市89・5%▽高松市87%。下水道を中心に農業・漁業集落排水施設、合併処理浄化槽などの生活排水処理施設整備を効率的・計画的に進めてきた。
一方で下水道普及率ゼロの3市町のうち、三豊市の汚水処理人口普及率は合併処理浄化槽の転換・普及などから61%、小豆島町51・2%、土庄町36・8%。県は25年度を目標に第4次香川県全県域生活排水処理構想を策定し、下水道、合併処理浄化槽などの整備を促進しており、下水道への接続やくみ取り便所・単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を促している。
【中讃流域下水道大束川・金倉川処理区で管更生】
県は中讃流域下水道大束川処理区(丸亀市、坂出市、宇多津町、綾川町)整備で、幹線管渠の可とう化を促進。一定の箇所については年度内に整備完了の予定。また、19年度に幹線管渠520bのうち丸亀市綾歌町で延長260bの幹線管渠の更生工事を進める。17年度にTVカメラ調査結果を踏まえた。
一部で管渠の強度が確保できていないため複数の工法の中から確定し整備を進める。金倉川処理区(善通寺市、多度津町、琴平町、まんのう町)では、多度津町で延長66bの管渠更生工事に着手する。19〜20年度に工法の詳細設計を進め、20年度以降に内部ライニングなど更生工事を進める。幹線管渠の可とう化は年度内でおおむね完了の予定。
一方、大束川浄化センターは、同センター増設詳細設計を東京設計事務所に20年1月31日までの納期で委託。20年度以降に水処理施設1池と沈砂池・ポンプ室棟のポンプを増設する。水処理施設は現4池、日量2万4000立方bの処理能力に日量5000立方b処理1池を増設する。
金倉川浄化センター(多度津町)は改築基本検討業務をNJS高松出張所が担当した。基本検討で汚泥脱水処理設備の機種選定など改築方針を固め、20年度以降に脱水機を更新する。現在の処理能力は1日最大2万立方b。機種はベルトプレス脱水機。この他、管理棟電気室の、最終沈澱池の電気設備を更新する。
提供:建通新聞社