富山県議会9月定例会は10日開会し、石井隆一知事が提案理由説明を行った。全天候型体育文化施設について、「検討会から武道館機能を有する多目的施設の整備が望ましいとの提言を受けた。引き続き、基本計画の策定に取り組んでいく」との方針を示した。
提言では、延べ床面積が1万1000〜1万2000平方メートル程度、観客席2000〜3000人を想定。建設費には85〜95億円を見込む。9月補正予算案に基本計画策定費を計上し、立地場所の選定、規模・設備・機能の仕様、管理運営などの具体的な検討を進める。
経済・雇用対策では、補正予算案に「国の3カ年緊急対策に伴う公共事業の大幅な増額とあわせ、地方創生を支える社会基盤整備や災害未然防止のための県単独建設事業を追加。繰越明許費の設定により、施工時期の平準化を図る」と述べ、有効需要の創出に配意するとした。
北陸新幹線については、22年度末までの敦賀延伸を見据え、「その効果を最大限に引き出すため、開業後の観光誘客や移住、企業立地などに関する意向調査を実施する」と説明。8月に設置した検討委員会において新幹線延伸戦略(仮称)を取りまとめる。
水素社会の実現へ、商用水素ステーションの整備を支援するほか、20年3月の開設にあわせシンポジウムを開催することを明らかにした。