竜王町が、「20年度に建設地の造成工事から着手して21年度中の開所」を目標に業務を進めている国民健康保険医科診療所建替事業は、8月補正で▽建築実施設計業務委託料(1276万円)▽造成等開発設計業務委託料(566万5千円)―などを予算化(8月30日に議会議決)。早ければ、9月中にも2業務の発注が見込まれる。
同事業については、現在、基本設計等を水原建築設計事務所(彦根市)に委託して業務を推進中。造成工事を20年度早期に着工し、引き続き建築工事に取り掛かれるよう業務を取りまとめる。
現在の国民健康保険医科診療所(同町山之上1247―2)は、83年(昭和58年)2月の竣工で築35年を超え老朽化している。規模はS造平屋建、396・98平方bで、敷地面積は1237・93平方b。内科・小児科に加え、昨年10月からリハビリテーション外来も開設しているが手狭な状態。
同じ山之上地先で用地を確保し建替える新たな医科診療所は、既存の機能に加え、予防医学のコーディネート機能の付加など、機能強化を図る考えで、施設規模は現時点で800〜900平方b程度になる見通し。
なお、同町ではこれまで、内科医療機関を、開業医も含め、町内に無医地区が発生しないよう誘致を進め、町役場前に整備されたタウンセンター(フレンドタウン竜王)内に、民間内科医療機関が開設されたことによりバランスよく配置、町内医療の充実度は増している。
このような中、公の関わる医療機関に対する町民ニーズや、不足する医療サービスを公が補完する必要性などから国保診療所の存続を決め、国保運営協議会等であり方等を検討。歯科診療所も老朽化しているが直営ということもあり、町内医療機関(医療法人社団弓削メディカルクリニック)に指定管理している医科診療所の建替を優先して実施することにした。
提供:滋賀産業新聞