技術で拓く、輝く福井「フクイ建設技術フェア2019」は、2日目の5日も、大勢の来場者に賑わった。
再生保全や防災減災、環境エネルギー、さらに建設ICTや地元福井の技術など最新の工法や製品がブース出展(計96)された。 来場者は展示機器を操縦してみるなど技術力の高さを体験。交流を通じて可能性を広げた。県内技術系の学生も大勢訪れ、武生工業高2年の男子学生は「説明がうまく、システムを知ることができ、とっても勉強になった」と笑顔で話した。
環境・エネルギーに関する技術として出展した福井県木材組合連合会は、福井の森林と暮らしを守る合法木材で、快適で豊かな住まいをPR。再生・保全に関する技術として出展した日本SPR工法協会北陸支部は、更生管自体で、自立強度を確保可能な新工法を展示し実演もした。
防災・減災に関する技術では、マルツ電波が見える防災無線、アラートマーカーを紹介。また同じ技術テーマの山田技研は、中小河川緊急治水対策用の河川水位計システムを展示・実演した。屋外には、福井県建設業協会が地震体験車と高所作業車を展示するなど、体験型の建機が揃った。フェアは2日間とも盛況に閉幕した。
南海トラフ地震発生前に考える/過去に学び地方が独立性高め
4日には、名古屋大学減災連携研究センター長・教授の福和伸夫氏による技術講演会「次の震災について本当のことを話してみよう」が行われ、140人が熱心に聴いた。
氏は、16年の熊本地震など過去の自然災害から謙虚に学ぶ姿勢を説き「建築物は耐震基準を守ればいいわけでは決してない。法的に安全安心なだけ。今後かならず発生する南海トラフ地震へ、関西や関東以外の地方圏が独立性を高める、地産地消の態勢づくりが大切」などと指摘した。