福井県の土木や建築の優れた技術と企業等を紹介し、人材の育成支援も図る「フクイ建設技術フェア」が4日、盛大に開幕した。福井市下六条町の県産業会館で。きょう5日、午後4時まで。
今年で11回目を迎え、建設業の振興と発展を図る、県内の一大イベントとして定着。今回は80の企業と団体が出展した。
会場には、最新の技術や製品などが一堂に会し、5つの大テーマごとに並んだ。再生・保全、防災・減災、環境・エネルギー、建設ICT、福井の技術ごと、先進的な情報や成果などを分かりやすく紹介している。
近年多発する地震や集中豪雨、台風などによる自然災害の激甚化に対応。さらに社会資本の老朽化に加えて、建設関連事業者の担い手不足の解決へ、積極的な提案が試みられている。
来場者たちは、関心のあるブースに足を止めて説明に聞きいるなど、興味関心を深めていた。
初日朝の開会式では、同フェアの実行委員長を務める辻義則県建設技術公社理事長が挨拶。同フェアの重要な意義を強調し、「来場者と大いに情報を交換して、(建設を学ぶ)学生や生徒さんも大勢来場するため、最新の技術や成果をぜひPRしてほしい」と希望した。来賓多数が参列した。
杉本達治県知事代理の櫻本宏副知事あいさつ
「建設業は、地域経済を支える基幹産業で、社会インフラの維持管理に大変重要な役割を担っている。企業同士の交流は発展に大きくつながる。県内では北陸新幹線や中部縦貫自動車道などが着実に進み、優秀な技術が生かされている。一方、高齢化や若手の減少も深刻。地域の防災力の維持へ将来の担い手確保が重要課題。福井を代表する技術が結集し、若い世代には見て、触れて、さわって、魅力を大いに知ってもらい、将来を考える切っ掛けに」
田中宏典県議会議長あいさつ
「皆さまには普段から県民の安全安心に貢献をいただき、心からお礼を申し上げます。人口減少問題が様々に指摘され、防災や減災も叫ばれるなど、仕事が大変にしづらい状況にあるのでは。そんな中にも、県民生活にしっかり対応され感謝いたします。近年は地震や津波などの災害が多発し、道路や橋梁でも老朽化が進むなど、計画を改めて立てていかねばいけない。今後も技術開発を進め、継承もし、さらなる発展を。その機運が醸成できますように」
嶋田博文国土交通省近畿地方整備局福井河川国道事務所長あいさつ
「普段から、様々な課題に取り組んで頂き感謝いたします。(働き方改革とともに)生産性の向上を進め、地方創生へ防災、減災、国土の強靭化を。そのためにも確保した予算を、しっかりと現場で形にしていくことが大切。道路橋梁のメンテナンスでは目視点検が一巡し、今後の2巡目、3巡目以降もずっと皆様のお力をいただき努めたい。このフェアには、福井発祥の技術もあるので関心をもって注目していきたい」