トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(神奈川)
2019/09/05

【神奈川】横浜市 現市庁舎街区活用は三井不Gで

 横浜市は9月4日、現市庁舎街区の活用に関わる事業予定者を三井不動産など8社のグループに決めたと発表した。同グループは既存建物のうち行政棟を保存活用してホテルなどを設ける一方、市会棟などを取り壊してオフィスや大学などを収める超高層ビルを建設する。施設は全体で地下1階地上30階建て延べ床面積11万7017平方b。初期投資に約500億円程度をつぎ込む。2021年1月の着工、24年度末の開業を予定している。
 現市庁舎街区は中区港町1ノ1他の面積1万6522平方bで、20年6月に新市庁舎(中区本町6丁目)へ機能移転するため民活で有効活用する。事業者に土地を50年以上の定期借地権方式で貸し付ける一方、5棟・総延べ床面積約3万平方bの既存建物を約7700万円で売却し、国際的な産学連携や観光・集客をテーマに開発してもらう。
 今年1月に事業者を選ぶための公募型プロポーザル手続きをスタート。既存建物のうち、建築家・村野藤吾が設計した行政棟(延べ床面積約2万平方b)の取り扱いを巡って▽全て活用▽部分的に活用▽復元して活用▽特徴ある部位を活用―を例示するとともに、一定条件下で住機能の導入も認めるなどして提案を募った。
 三井不グループを含む3者が応募。有識者会議(委員長・岸井隆幸日本大学理工学部特任教授)で提案の審査を進めた。
 事業予定者に決まった三井不グループは▽三井不動産(代表)▽鹿島▽京浜急行電鉄▽第一生命保険▽竹中工務店▽ディー・エヌ・エー▽東急▽関内ホテルマネジメント(星野リゾートの全額出資子会社)―の8社で構成。
 提案を具体的に見ると、保存活用する行政棟は1〜2階に商業施設、3〜8階に星野リゾートのホテル(1万7000平方b)を配置。市会棟などを取り壊して建設する超高層ビルは1〜3階にDeNAのライブビューイングアリーナ(3000平方b)や新産業創造拠点(3600平方b)など、4〜5階にDeNAのエデュテインメント施設(スポーツ体験施設、6800平方b)、6〜7階にウェルネスセンター(4700平方b)、8〜9階に機械室、10階にオフィスロビーなど、11〜14階に大学(1万2800平方b)、15〜30階にオフィス(5万1900平方b)を収める。
 京急電鉄や東急などによる交通結節拠点(1400平方b)、有隣堂が運営するライブ書店(アート・音楽活動の場を備えた書店、2300平方b)も設ける。

提供:建通新聞社