岡山市は8月27日、路面電車の延伸や環状化などを話し合う路面電車ネットワーク検討会(座長:阿部宏史岡山大学大学院教授)の初会合=写真=を開き、ネットワーク候補路線と短・中・長期の整備工程案を示した。
冒頭、大森雅夫市長は「超高齢化社会を迎えつつある中で、公共交通のネットワーク化が非常に重要だと考えている。市内中心部などで利便性が高く効率的な輸送が可能な路面電車の拡充策について幅広く検討をお願いしたい」とあいさつ。検討会での議論を踏まえて市は、本年度中に計画案を取りまとめ、早ければ2020年度にも、短期整備路線候補として挙げている大雲寺前電停から22年秋開館予定の岡山芸術創造劇場を経由して西大寺町電停までのルートの都市計画決定に必要な予備設計費を予算計上したい考え。同ルートの概算事業費は9億円で延長は600b。軌道は単線で道路センター部分への敷設を想定している。
中期整備区間は▽岡山駅東口〜岡山市役所▽岡山市役所〜岡山大学病院▽岡山市役所〜大雲寺電停▽城下電停〜石山公園▽岡山駅西口〜岡山大学の5路線。長期整備区間は▽大学病院〜清輝橋電停▽清輝橋電停〜十日市交差点の2路線。
当日の検討会では、これらのルートに加えて市役所から岡山大学病院を経由して清輝橋に至る区間について、大規模な用地買収などの必要性を考慮して代替ルート案も示した。全ての区間の軌道は単線を想定。
「提供:建通新聞社」