京都市は8月30日、北区の元盲養護老人ホーム船岡寮跡地の活用事業者を公募型プロポーザル方式で選定するにあたり、募集要項を発表した。ユニット型地域密着型特別養護老人ホームの整備・運営が条件。
対象物件は北区紫野花ノ坊町11−2の元船岡寮跡地(敷地面積996・56u)。用途地域は、千本通から25mまでの部分が近隣商業地域(建ぺい率80%、容積率300%)で高度地区は15m第4種高度地区、その西側が第一種住居地域(建ぺい率60%、容積率200%)で高度地区は15m第2種高度地区。
プロポの応募資格は、社会福祉法人(契約締結までに設立を予定する者を含む)で、募集要項に掲げる欠格事項に該当しない者に限る。ただし共同申込により、社会福祉法で定められている第一種社会福祉事業以外の事業を予定する者は、社会福祉法人である必要はない。
主な売却条件は、高齢者福祉施設用地として活用することで、@ユニット型地域密着型特別養護老人ホームを整備・運営する事業(必須)、A@以外の高齢者福祉施設に係る社会福祉事業又は公益事業を運営する事業(任意)、B@及びAのほか、医療と介護の連携に資する事業(任意)。最低売却価格は2億5500万円に設定。所有権移転の日から起算して10年間は活用計画に基づいた利用に供することが必要。
応募者から提出された書類を基に、学識経験者等で構成する元船岡寮跡地有効活用事業者選定委員会で活用計画案等を総合的に審査し、最も優れた事業者を有効活用事業者として決定する。
申込書類の受付は10月31日まで。11月中旬に活用事業者選定委を開催し、12月中旬に活用事業者を決定する。契約締結及び売買代金納入は令和2年1月上旬、所有権移転等の登記は同年2月上旬の予定。
担当は京都市保健福祉局健康長寿のまち・京都推進室介護ケア推進課(рO75−213−5871)。
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船岡寮跡地は、盲養護老人ホームの運営を条件に、市が社会福祉法人京都ライトハウス(京都市北区)に無償で貸し付けている。船岡寮が中京区西ノ京に移転し、「高齢者総合福祉センターライトハウス朱雀」が完成したことに伴い、京都ライトハウスが跡地を原状回復し、市に返還する。沖潮開発(京都市左京区)の施工により、旧船岡寮建物除却工事が進められている。除却工事は9月末までに完了する予定で、京都ライトハウスは10月にも市に土地を返還する予定。
土地の返還を見据え、市は土地活用を検討。未利用の市有地は一般競争入札での売却が原則だが、地価高騰や特養ホームの整備が可能な土地が減少傾向にあり、市内中心部での特養ホームの整備が難しくなっていることを踏まえ、跡地を地域密着型特養ホームの用地として活用することを決めた。