大阪市高速電気軌道(大阪メトロ)は、昨年12月に公表した地下鉄駅15駅のリニューアルデザイン案のうち、心斎橋駅など5駅をブラッシュアップして再公表した。残り10駅についてもブラッシュアップを進め、決定次第公表するとしている。
今回、デザインを公表したのは▽心斎橋駅▽堺筋本町駅▽梅田駅▽中津駅▽動物園前駅―の5駅。
心斎橋駅は、空間全体として開業当時のアーチ構造を生かし、シャンデリアは元の佇まいを保ちながら最新のLED技術で復元することで、長い歴史を感じられる空間としている。
堺筋本町駅は、手仕事感が残る木調パネルと、暖かみのあるチタン素材により「和風モダン」と「匠」の交わりを表現している。また、可動式ホーム柵のステンレスなど異素材と調和させ、未来へ飛躍する船場を力強く表している。
梅田駅は、照明器具と新たに設置する可動式ホーム柵のステンレスをアクセントとした明るくのびやかな大空間とし、同社のフラッグシップ駅として位置付ける。
中津駅は、進行中の改装計画を生かしながら、天井のルーバーをホームと並行して走らせ、柱にはサイネージを埋め込み、プレゼンテーションスペースとの連携を図る。
動物園前駅は、昨年の公募型プロポーザルで選定した中西正佳・貴志泰正・京智健設計共同体が実施設計を進めている。先端技術によって映し出される動物や、木漏れ日のような照明などにより、自然の雰囲気を表現する。
同社では、中期経営計画の中で、御堂筋線9駅と中央線6駅のリニューアル工事を2024年度までに進めるとしている。総投資額は200億円を見込む。
提供:建通新聞社