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西日本建設新聞社
2019/08/28

【熊本】「熊建協と県の取り組み評価」 県内建設産業への入職で高校教師

 熊本県建設業協会と県内工業系高校との意見交換会が22日、熊本テルサであった。地域建設産業への入職促進に繋げようと実施しているもので3年ぶり。協会や県が主催するガイダンス、インターンシップ等により、各校とも県内建設産業への就職が増加傾向にあるとして、取り組みの継続で意見が一致した。
 協会から梨子木和秀担当副会長、神ア弘光労務対策委員長、同委員など10人、高校から熊本工業、小川工業、球磨工業、八代工業、熊本農業、八代農業、南稜―の教師12人が出席。国土交通省熊本河川国道事務所の上野済事業対策官、県土木部監理課の野ア真司課長、小西英夫補佐、和田有生補佐も参加した。
 工業系学科を持つ県内12校の進路動向によると、建設業への就職希望が増加し、地域も県内を選ぶ生徒が増えている。理由として学校側は、建設産業ガイダンスや現場実習など、協会と県の取り組みを高く評価した。実習先に就職する生徒もいるという。
 熊本工業の猿渡和博教諭は、2018年度から実施しているスーパー・プロフェッショナル・ハイスクール(SPH)の概要を説明し、指定が終わる21年度以降も産学官が連携できるよう要望。あわせて、企業の技術者と生徒が触れ合える機会の拡充を求めた。
 これに対し、「様々なメニューを使って応じたい」(県)、「青年部を中心にしっかりと対応していきたい」(協会)と理解を示した。
 井上弘太郎労務対策委員は、県外建設企業を離職した卒業生が熊本に帰って来る場合のフォロー体制づくりを提案。高校側は、「離職を言いにくくシステム上も難しいが、在学中のガイダンスや出前講座等で、Uターンしても県内建設業で働けることを伝えていけば、今後はそういったケースも増えてくるのでは」と応じた。
 閉会挨拶で梨子木副会長は「給料、休暇、福利厚生面で以前は県外業者と大きな差があったが、働き方改革等により、今は県外も県内も変わらない。建設産業への県の支援施策も充実している。生徒さんには安心して県内企業を薦めてほしい」と呼び掛けた。
 意見交換の前には、立野ダムの工事現場を見学した。

提供:西日本建設新聞社
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