横浜市は9月3日開会の第3回市会定例会に付議する補正予算案に、統合型リゾート(IR)の本格的な検討・準備や橋梁と歩道橋の老朽化対策、桜木町駅前交通広場の再整備のための経費を盛り込んだ。また、都市計画道路上郷公田線の桂町トンネル整備で設定済みの債務負担行為を変更する。9月20日の本会議で可決・成立する見通しだ。
IRの経費は▽アドバイザリー支援=7700万円+20〜21年度債務負担行為限度額1億4000万円▽法務支援=4000万円▽インフラ・交通アクセス等検討調査=7500万円―などで総額4億円。このうちアドバイザリー支援は公募で業務委託先を選んだ上で、実施方針の策定からIR事業者の選定、区域整備計画の策定と国への認定申請に至る19〜21年度の作業をサポートしてもらう。
橋梁と歩道橋の老朽化対策は道路特別整備費(19年度当初予算計上額約100億円)に26億8500万円を追加して進める。20年度以降に予定していた平沼一之橋(西区)などでの事業を前倒しする方針だ。
桜木町駅前交通広場の再整備では3000万円の設計費(基本設計+一部詳細設計)を確保する。路線バス待機場所の新設や貸切バスバースの増設に向けて検討を進め、20年度の工事につなげたい考え。
桂町トンネル整備で設定済みの債務負担行為は2度にわたる工事の入札中止を受けて、期間を20〜22年度から20〜23年度、限度額を57億円から77億円に変更する。20年第1回市会定例会への契約案付議を目指して3度目の入札手続きを進める見通しだ。
その他の建設関連補正は次の通り。
【予算追加計上】横浜駅西口駅前広場整備(屋根設置)=6億4700万円▽星川駅・天王町駅本設化=7億0500万円▽新港9号客船バース等整備(みなとみらい歩行者デッキ)=6億円▽大黒ふ頭海岸保全施設整備=2億5000万円
【債務負担行為変更】末吉橋架け替え(19〜28年度)=土砂堆積対応などで限度額を45億円から50億円に増額▽緑園義務教育学校整備(20年度)=一部工程の見直しで限度額を21億円から24億円に増額(19年度当初予算計上額を1億2700万円減額)
提供:建通新聞社