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建通新聞社(神奈川)
2019/08/27

【神奈川】神奈川県建設業協会と関東地整が意見交換

 神奈川県建設業協会(神建協)と国土交通省関東地方整備局、神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市との意見交換会が23日に横浜市内で開かれ、公共工事の受・発注者双方の立場から、入札・契約に関わる諸課題やその対応などについて話し合った。神建協は、@公共事業予算の増額確保、地域建設業者向けの工事の増加A入札契約制度・運用の改善B施工時期の平準化C市町村への品確法運用指針の徹底D働き方改革への対応E適切な現場対応など―を要望。特に市町村の入札契約制度について、品確法運用指針の趣旨に沿った改善が進むよう、関東地整側からの働き掛けを求めた。また、働き方改革に関連して関東地整は、神奈川県と連携し、週休2日制適用工事の情報を市町村に提供し、取り組みを浸透させていく考えを伝えた。
 関東地方整備局の石原康弘局長は、「新・担い手3法の中でも、将来の担い手確保は喫緊の課題と位置付けられた。皆さんの声を聞きながら改正法の基本方針、運用指針をまとめ、受発注者双方で工夫し、良い仕事につなげていきたい」とあいさつした。
 神建協の小俣務会長は、働き方改革に関連して「業界としても、4週8休の週休2日制を実現しないと存続は難しいとの認識から、昨年から協会として『休日 月1+(ツキイチプラス)運動』の取り組みを始めた」と報告。その上で、「もとより発注者全体の理解と協力が不可欠。今後、新・担い手3法の趣旨が全ての発注者に徹底されることを大いに期待している」と述べた。
 働き方改革への対応については、神建協が施工時期の平準化のさらなる推進と、週休2日制が可能となる適切な工期設定、またそれらの取り組みが市町村にも波及するよう積極的な対応を求めた。
 これについて関東地整は、「発注者協議会神奈川分科会の場で、市町村に対して週休2日制適用工事の情報を提供した」と報告。引き続き、神奈川県と連携し、モデル工事などの早期実施を呼び掛けていく考えを伝えた。
 また、新・担い手3法の周知をはじめ、最低制限価格・低入札価格調査基準の設定、工事の履行保証制度、適切な設計変更の各実施についても、発注者協議会を通じて情報を共有していく方針を伝えた。
 この他、神建協は「入札契約制度・運用改善」の要望の一つとして、総合評価方式「地域密着工事型」について、大半を県内の地元企業が受注できるよう配慮することなどを求めた。
 関東地整は、「地域密着工事型の実施により、一定の地元企業が受注できていると認識している」とした上で、「併せて、地域防災担い手確保型や過去3年間直轄工事の受注がない企業でも、技術力のある企業の競争参加を促す技術提案チャレンジ型、都県政令市発注の工事成績を同等に評価する自治体実績評価型の適用工事を拡大していく」などと回答した。

提供:建通新聞社