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建通新聞社四国
2019/08/27

【愛媛】文科省の公立学校耐震化調査 愛媛県関係

 文部科学省は、公立学校施設の耐震化の現状と今後の取り組みについてフォローアップ調査を2019年4月現在で実施した。その結果、愛媛県内の耐震化状況(非木造)は、小中学校施設が96・5%、幼稚園が94・7%、高校と特別支援学校が100%となっており、小中幼施設の100%耐震化時期は施設の統廃合などの検討課題があり未定となっている。
 文科省では、公立学校施設の耐震化は15年度でおおむね完了したと判断。その時点で対策が完了していなかった学校設置者に対して、その後の取り組み状況を18年4月1日現在で調査した。
【小中学校】
 愛媛県内では4月時点で耐震性がないとされる小中学校施設の残棟数は49棟で北海道、沖縄県、福島県などに次いで6番目に多く残棟を抱えている。耐震化率についても96・5で沖縄県、北海道に次ぎ、下位3番目となっている。
 市町村別では西条市が残棟数35棟、耐震化率72・2%で棟数・率とも全国下位5位となっている。要因として西条市の耐震改修手法は、国が推奨するIs値に基づく工法でなく、ポリエステル繊維を柱に巻き付け補強する工法(SRF工法)を用いているため、文科省の評価する耐震化に該当しないため、低位となっている。西条市は独自の耐震改修状況を公表し、小中学校の36校84棟で100%改修済としている。
 他の県内市町別では松山市、今治市、新居浜市、伊予市、四国中央市、西予市、東温市、上島町、久万高原町、砥部町、伊方町、松野町、鬼北町、愛南町の7市7町が耐震化完了し100%。
 残る宇和島市が96・1%で残棟数は4棟だが完了年度は未定。八幡浜市が97・6%で残棟数は1棟だが、完了年度は未定。大洲市が87・3%で20年度中には完了する。松前町が96・0%で残棟数は1棟、20年度中には完了する。内子町が96・6%で残棟数は1棟だが、統廃合の協議中で完了年度は未定。
【幼稚園】
 幼稚園施設の県内市町別状況は、今治市が66・7%で残棟数は2棟だが統廃合を検討中のため、完了年度は未定。
 西条市は耐震化率80%となっているが、小中学校同様、SRF工法での耐震改修を実施しており、4園4棟で完了済みと公表している。他市町の施設は、全て耐震化済みとなっている。

提供:建通新聞社