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建通新聞社四国
2019/08/27

【高知】高知県内公立校の耐震改修状況 文科省調べ

文部科学省は、4月1日現在の全国公立小・中・高校と特別支援学校、幼稚園などの耐震化状況に関するフォローアップ調査を明らかにした。高知県内の小中学校のうち耐震性のない建物は14棟で前年度と同じ。耐震化率は全棟数と耐震化済みの棟数がそれぞれ4棟減少したことで、98・4%と前年度より0・1ポイント減少した。
 耐震性のない建物は、高知市6棟、須崎市1棟、宿毛市4棟、土佐清水市2棟、いの町1棟。このうち、いの町は伊野小学校の新体育館が完成し、耐震性のなかった旧体育館を5月に解体したため、耐震化率100%となった。また宿毛市は宿毛小学校の4棟が未耐震だが、宿毛中学校と合築した新校舎の建設を進めており、2020年度中の完成、21年度当初の移転を予定している。
 この他の9棟の耐震化については未定。高知市は昭和、横浜、三里、高須、鴨田、朝倉第二の各小学校給食棟で、工事期間中の昼食提供方法の検討・調整に時間を要しているため、耐震化の時期が決まっていない。須崎市も須崎小学校の給食棟が未耐震だが、小中学校の給食施設を統合した給食センターの建設を検討しており、既存施設を耐震化する予定はないという。土佐清水市は足摺岬小学校校舎と幡陽小学校体育館が未耐震、両校は清水小学校と統合する可能性があり、現時点で耐震化の予定はない。
 なお、幼稚園、特別支援学校、高等学校は耐震化率100%となっている。
 一方、体育館などの落下防止対策について、つり天井は4月1日現在で香美市の大宮小学校で対策が未完了だったが、8月末に工事が完了する。つり天井を有していない棟のうち、照明やバスケットゴールなど全ての落下対策を実施しているのは、小中学校が75・9%(270棟中205棟)、高等学校が89・8%(49棟中44棟)、特別支援学校が100%(7棟中7棟)、幼稚園は該当なし。
 これ以外の非構造部材の耐震点検と耐震対策については、小中学校が耐震点検実施率94・8%(289校中274校)、耐震対策実施率35・3%(102校)。高等学校が耐震点検実施率100%(36校中36校)、耐震対策実施率52・8%(19校)。特別支援学校が耐震点検実施率100%(14校中14校)、耐震対策実施率71・4%(10校)。幼稚園が耐震対策実施率61・1%(18校中11校)、耐震対策実施率50%(9校)。
 小中学校の耐震点検状況を市町村別で見ると、室戸市の8校と本山町、大川村、大月町の各2校、土佐市の1校が未実施。耐震対策は安芸市など13の設置者で全て完了している一方、学校数が最も多い(58校)高知市などは実施率0%となっている。

提供:建通新聞社