京都府は26日、令和元年度第1回入札制度等検討委員会(委員長・楠茂樹上智大学法科大学院教授)を開き、平成30年度入札実施状況などを報告した。
建設工事の入札状況について、平均落札率の推移を報告した。平均落札率は、▽平成18年度…90・4%(契約件数1842件)▽平成19年度…82・0%(契約件数1625件)▽平成20年度…81・1%(契約件数1564件)▽平成21年度…82・4%(契約件数1706件)▽平成22年度…83・8%(契約件数1487件)▽平成23年度…84・3%(契約件数1316件)▽平成24年度…86・2%(契約件数1307件)▽平成25年度…88・9%(契約件数1530件)▽平成26年度…89・2%(契約件数1329件)▽平成27年度…87・6%(契約件数1237件)▽平成28年度…89・0%(契約件数1197件)▽平成29年度…89・5%(契約件数1084件)▽平成30年度…89・7%(契約件数1195件)−となっており、このうち平成30年度は、▽平成30年度(4月〜7月)…89・2%(契約件数273件)▽平成30年度(8月〜11月))…90・5%(契約件数405件)▽平成30年度(12月〜3月)…89・5%(契約件数517件)。
予定価格の事後公表の試行の状況について、事前公表と事後公表の「平均落札率」「平均参加者数」「くじ発生率」「失格発生率」「平均失格者数」をまとめ報告した。
平成28年度をみると、平均落札率は事前公表が88・8%、事後公表は89・6%、平均参加者数は事前公表が14・7者、事後公表が16・2者、くじ発生率は事前公表が39・1%、事後公表が18・0%、失格発生率は事前公表が70・2%、事後公表が68・1%、平均失格者数は事前公表が5・2者、事後公表が6・2者。
平成29年度をみると、平均落札率は事前公表が89・0%、事後公表は90・7%、平均参加者数は事前公表が14・7者、事後公表が12・8者、くじ発生率は事前公表が70・3%、事後公表が27・9%、失格発生率は事前公表が51・4%、事後公表が48・2%、平均失格者数は事前公表が3・0者、事後公表が3・9者。
平成30年度をみると、平均落札率は事前公表が89・3%、事後公表は90・8%、平均参加者数は事前公表が11・8者、事後公表が10・3者、くじ発生率は事前公表が63・0%、事後公表が30・0%、失格発生率は事前公表が32・5%、事後公表が32・7%、平均失格者数は事前公表が3・0者、事後公表が3・6者。
府は入札状況の分析について「発注件数は前年比1割増加」「落札率はわずかに上昇したが、最低制限価格設定率はわずかに低下、11月末時点の速報値よりともに低下」「最低制限価格との差は依然として小さく、最低制限価格付近での競争が継続」「特に土木一式工事、舗装工事では引き続き激しい競争」「不調・不落の発生状況が4年ぶりの水準に達したが、年度末にかけ、わずかに改善」「くじ発生率は土木一式では約11ポイント低下したが、6割以上がくじで依然として高い発生率」「総合評価及び事後公表では低い傾向」と考察した。
平成30年度において、例外的に府外企業に入札参加を認めた工事は143件(内訳は、鋼橋やPC橋等の橋梁上部工や消化ガスタンク等の専門工事12件、技術的難易度が高いトンネル工事0件、法面処理等工事のうち特殊機械や専門技術を要するもの7件、特殊機器(設計やシステム開発を伴うもの)の工場製作を含む設備工事及びその点検・修繕工事96件、重要文化財建造物の保存修理工事のうち高度で特殊な技術を要するもの27件、府内に施工できる企業がないか極めて少ない「個別」の工事0件、WTO対象工事1件)。
従来の府内向け発注は1052件で、合計1195件。府内発注率は88・0%(平成29年度は88・4%)。