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建通新聞社(岡山)
2019/08/23

【岡山】玉野市 老朽化が進む玉野競輪場の再編整備に向け、サウンディング型市場調査を実施

 玉野市は、老朽化が進む玉野競輪場の再編整備に向け、サウンディング型市場調査を実施した。市が現在想定している再編整備の実施条件などに対して民間事業者からの意見や提案を対話形式で受け付ける方式で、今回、5法人から意見や提案があり、そのうち1法人との対話を実施した。5法人の業種は施設運営関連と施設整備関連。
 市がまとめた施設整備基本計画では、メインスタンドの建て替え(メイン観戦ゾーン)をはじめ場外発売機能の拡充(エントランスゾーン)、オープンスペースの確保(市民交流ゾーン)、選手宿舎の建て替え(管理運営ゾーン)の4つのゾーンの整備を想定しており、市民も利用できる公共施設としてや、自転車を利用した健康増進・娯楽提供の競技施設としてなど、競輪事業の収益を財源としつつ複合的な機能を持った施設として再編する考えでいる。整備手法については既存施設の解体撤去から新施設の建設までを円滑に進めるため、設計施工一括発注方式(DB方式)を活用する他、公設民営方式(DBO方式)の導入も想定している。
 今回のサウンディング型市場調査による民間事業者からの主な意見は、「自転車の利用に限らずさまざまな利活用の提案を受け入れるべき」「幅広く民間活用を図るためには、さまざまな事業者が参入可能な事業条件とすること」「競輪場機能の集約化や包括業務委託の導入は有効的」「公共施設として、老朽化施設の解消は急務である」「競輪収益がこれからも確保できる再編整備が必要」「DBO方式は有効だが、採算性が確保できる事業期間の設定が必要」「民間収益施設を設置する場合、競輪場利用者も利用しやすい位置や条件が望ましい」−などが挙げられた。
 市がまとめた第1期の施設整備計画では、「メイン観戦ゾーン」と「エントランスゾーン」をまずは整備対象とし、既存メインスタンド、第1〜3コーナースタンド、正門事務所などを解体撤去し、新たにメインスタンドとエントランス・コーナー観戦ゾーンを整備し、競輪開催機能の集約を図る。最短で2020年度の着工、22年度の完成を想定しており、概算の総事業費は20億円。
 市は今回の調査で得た意見や提案を踏まえ、再編整備に向けた実施条件などの詳細を検討していく考えでいる。

「提供:建通新聞社」