一般財団法人あしなが育英会(会長・玉井義臣氏、東京都千代田区平河町2丁目7−5)と京都市は23日、伏見区向島の元向島二の丸小学校跡地活用に関する基本協定締結式を行った。
基本協定書への署名後、京都市の門川大作市長は「今日こうして協定を締結できることを本当にうれしく思う。京都で一番大事にしたいことは大学のまち、国際都市であるということ。目標では49ヵ国から選抜され、この地で学ばれる。京都でやることに意義がある」、あしなが育英会の玉井会長は「交通遺児を支え50年目になる。11万人が進学を成就した。本日の協定締結を本当にありがたく思う」と述べた。
今後、あしなが育英会、京都市、地域住民の三者による事前協議会で契約内容を協議し、合意の上、貸付契約を締結する。
あしなが育英会が同校跡地(伏見区向島二ノ丸町151、敷地面積約1万4000u、既存校舎(北・南・東)及び体育館、延約1万u)を定期借地し、既存校舎や体育館などを改修して寄宿舎等を整備する計画《配置計画(模型)=中央2棟が寄宿舎棟、右下が講堂、左上が職員棟》。
あしなが育英会の提案によると、アフリカ出身学生向け教育研修施設兼寄宿舎「志塾」(約80人)、あしなが育英会奨学生向け教育研修施設兼寄宿舎「心塾」(約200人)、展示スペース、職員棟などで構成する。
志塾はアフリカ出身学生の教育支援を行う寄宿舎(学生寮)、心塾は日本の大学に通う学生の寄宿舎(学生寮)として整備する。
寄宿舎は相部屋タイプを中心に、個室タイプも設けるなどし、柔軟に対応できるようする。
建物規模は延約1万u程度(既存校舎利活用部が約8500u、新築部が約1500u)、建築面積約4500u程度を予定。既存施設を接続する渡り廊下などを新築する。
施設の一部に地域住民にも開放できる研修室や講堂等を設置予定。
あしなが育英会は、基本協定の締結を受け、本格的な調査、設計を進め、令和2年の早い段階での着工を目指す。その後、令和3年9月の開設に向け工事を進める。
概算事業費は20〜30億円程度を見込む。
設計はテレイン一級建築士事務所(東京都新宿区・03−6908−6750)。