県は、屋久島空港滑走路延伸に向け基本計画案をまとめた。滑走路延伸は南東側に320mとし、北西側は県道を付け替えて180m伸してジェット機が就航可能な2000mとする。エプロンやターミナル地域の拡張は、現在地から県道上屋久屋久線まで南東側に拡張。今後、住民の合意形成を図るための手続き「パブリック・インボルメント(PI)」を行い、基本計画確定を目指す。22日、三反園訓県知事が定例記者会見で明らかにした。
滑走路は、海域を埋め立てることなく盛土量等を勘案して決定。現在の施設延長1620m(滑走路1500m)を拡張して2120m(同2000m)としていく。滑走路進入に必要な照明施設配置は気象解析により決定する。
エプロン・ターミナル地域には、機材が大型化するため滑走路からの誘導路を1本新設して駐機場を拡張。県道まで敷地を拡げ、旅客ターミナルビルや管理施設、給油施設の各施設を設ける。このほか、駐車場2カ所、地上支援機材用地、拡張用地を配置。拡張用地の一部は切土法面で囲まれる。
現在あるターミナルビル(RC造平屋建て638.74u)は、手狭な上に老朽化が進んでいる。そのため、国際チャーター便の運航を視野に入れた場合、CIQ機能のスペースが必要となり、今後は関係機関等と協議を進める。
現空港は、島北東部の海岸に沿う丘陵地上に位置。1963年に滑走路1100mで供用し、76年に1500mに拡張。2004年度には、滑走路等強度変更を行った。誘導路(L75m)の幅員は18m、エプロンはプロペラ機2機(L110m、W70m)が駐機できる広さがある。