建設新聞社
2019/08/23
【東北・秋田】渡辺佐文JVを特定/秋田県新複合化相談施設の基本設計
秋田県福祉政策課は、県中央児童相談所など4施設を統合した新複合化相談施設の新築に係る基本設計を委託するため、条件付き公募型プロポーザルを行った結果、渡辺佐文建築設計事務所・エムシーエー建築設計・ライフデザイン建築研究所JVを特定した。
統合の対象は、中央児童相談所と、女性相談所や婦人保護施設の機能を持つ県母子福祉総合センター、秋田市中通地内の明徳館ビルに入居している県福祉相談センターと精神保健福祉センター。今回の計画は4施設を再編し、総合的な対応ができる新施設を整備するもの。
建設予定地は、秋田市手形住吉町4の26地内にある母子福祉総合センターの近隣で、用地面積は6248平方b。現在はRC造4階建ての4棟から成る手形職員公舎が建っており、来年度末までに解体する。
新施設はRC造2階建て、延べ約3000平方bで管理・相談エリアと保護エリアに分け、管理・相談エリアには各種の診察室・検査室、会議室などを設ける。
保護エリアは、児童相談所と女性相談所の利用者が日常生活において、双方の利用者同士、一般の相談者などと接触することがないように配慮。
児童保護施設は1階で、居室14室のほか、病児保護室兼保健室、体育館相当の床材強度の児童ホールなどを配置。2階は女性保護施設で、一時保護居室6室と婦人保護居室3室、保育室などを配置。浴室や食堂、学習室などは両階に設ける。
住宅街から保護エリアの利用者、屋外運動広場などが見えないよう配慮。内装は県産木材を活用した木質化を進める。約400平方b程度の屋外運動場や駐車場約60台分も整備する。
基本設計の履行期限は2020年3月27日まで。実施設計は随意契約する予定で、来年度内に終える。21年度に着工、22年内の完成を目指す。概算工事費は約10億2900万円(税込み。屋外運動広場・外構を含む)。なお、中央児童相談所と県母子福祉総合センターは23年度以降に解体する。
提供:建設新聞社