県東近江土木事務所が計画している国庫補助道路整備事業「近江八幡竜王線(岩倉バイパス)」は今年度、17〜18年度でとりまとめた予備設計(B)業務(担当=国際航業)に続く業務として詳細設計・用地測量を発注する考え。
但し発注時期は、予備設計のルート帯が埋蔵文化財にかからないことを確認する試掘調査を、稲の借り入れ後に行なった後。このため、6月補正で債務負担行為により予算(5000万円)を確保した。
順調に行けば19〜20年度で詳細設計・用地測量を進め、21年度から用地買収に取り掛かり、最短で22年度(令和4年度)の着工が見込める状況となった。
近江八幡竜王線(県道14号)は、近江八幡市上田町の国道8号との交差点「六枚橋」を起点に、竜王町山之上の彦根八日市甲西線(県道13号)との交差点「東出」に至る6・6qの主要地方道。
竜王町と近江八幡市を結び、近江八幡市馬淵町の交差点「岩倉」で、東近江市南西部(八日市、蒲生地区)と近江八幡市を結ぶ主要地方道土山蒲生近江八幡線(県道41号)と合流するため、慢性的に渋滞が発生。歩道もなく、十分な車道が確保できず集落内を通過、拡幅が困難なためにかねてよりバイパス道路の整備が検討されてきた。
これまでにまとまったルートは、竜王町側から日野川を渡って近江八幡市に入ってすぐの信号「倉橋部町」付近で現道を離れ、倉橋部町から岩倉などの集落を避けるルートで、先線が市道近江八幡駅千僧供線となる国道8号の「千僧供町北」交差点に接続するもの。計画路線延長は約1・8q。道路幅員は、車道(片側3・25b)2車線に片側自歩道(3・25b)、自歩道のない方は1・25bの幅広路肩とし、全幅12bで計画している。
整備には長年を要することから、事業効果を早期に発現するため、国道8号〜市道千僧供東川線間の整備を先行する計画だが、この間に古墳が点在、これを避けるルートの選定に時間を要している。
また、岩倉バイパスの整備と連動して、接続する土山蒲生近江八幡線も、岩倉の集落を避けるルートでバイパス(約0・58q)を整備する予定で、渋滞解消・安全対策はもちろん、近江八幡市域から名神・新名神高速へのアクセス向上など、地域経済への効果も期待されるだけに一日も早い着工・完了が期待される。
提供:滋賀産業新聞