市原市は、新粗大ごみ処理施設整備基本計画策定支援業務を公募型プロポーザルで委託するとして、19日、手続きを開始した。福増クリーンセンター内の粗大ごみ処理施設を更新するにあたり、施設規模、施設配置等を検討し、事業方式を含めた施設整備基本計画を定めるための支援業務を委託する。履行期限は2021年3月19日、提案限度額(消費税を含む)は3352万8000円(19年度1950万3000円、20年度1402万5000円)。
参加資格は単体企業で、同市入札参加資格者名簿(測量・コンサルタント部門)に登録されていること等。9月2日に参加表明書の提出を締め切り、同9日に技術提案書作成者を選定し、同20日に技術提案書等の提出を締め切る。審査会(プレゼンテーション)は9月26日に予定しており、10月上旬に受託候補者及び審査の経過を公表するとともに契約を締結する予定。
業務実績等の客観的評価170点、技術提案書評価380点、価格評価50点の600点満点で評価を行い、受託候補者を選定する。技術提案書の評価では、@施設建設中等におけるごみの安定的な処理の確保に向けた対策A災害時における施設の早期復旧及び安定稼働確保に向けた対策B福増クリーンセンター全体の電力使用状況を考慮した施設整備の3つをテーマに、提案を求める。
対象施設は新粗大ごみ処理施設(工場棟、ストックヤード)、建設予定地は福増124−2(福増クリーンセンター敷地内)。新粗大ごみ処理施設の規模は、工場棟中間処理(選別・圧縮)18・5t/日、同(破砕)16・9t/日、ストックヤード(直接資源化)40・6t/日の合計76t/日を想定している。
今回委託する業務の内容は、@施設整備基本計画策定支援業務(19〜20年度)APPP/PFI導入可能性調査(19〜20年度)B測量業務(19年度)C地質調査業務(19年度)。
施設整備基本計画策定支援業務では、現況のごみ処理体制や施設整備の必要性、施設整備基本計画策定の方向性など基本的事項を整理するとともに、敷地及び周辺条件や処理対象ごみの搬入・搬出条件、ユーティリティ条件等の計画条件、運営管理条件、環境保全条件、各種法規制等についても整理。併せて計画ごみ処理量、計画ごみ質を設定。
これらに基づいて、施設規模や処理設備等計画、付加機能、建築計画、施設配置・動線計画及び外構計画、関連事業(仮設物等の設置及び撤去等)、環境対策、安全対策を盛り込んだ施設整備計画と、発注方式及び維持管理体制、事業スケジュール、財政計画等の事業計画をまとめる。
また、PPP/PFI導入可能性調査では、事業概要や先進事例の状況を整理した上で、適用可能な事業方式(従来方式、PFI方式、DBO方式)、法的条件、支援措置、事業範囲、事業期間、リスク分担等を整理。さらに、民間企業の参入意向、要望等を把握するため市場調査(事業費調査を含む)を実施し、事業費の算出、VFMの評価、事業手法の総合評価(事業方式の提案)を行う。
市が想定するスケジュールは、施設整備基本計画(19〜20年度)、生活環境影響調査(20年度)、アドバイザリー業務(20〜22年度)、既存施設解体設計(20年度)、既存施設解体工事(21〜22年度)、新粗大ごみ処理施設建設(22〜26年度)。工場棟の供用開始は25年度の9月、ストックヤードの供用開始は27年度の4月を予定している。
第1段階(21〜22年度)で仮設の管理棟・車庫棟・ストックヤードの設置及び既設管理棟・車庫棟・ストックヤードの解体撤去、第2段階(23〜25年度)で管理棟・車庫棟跡地への新粗大ごみ処理施設(工場棟)設置と新たな計量棟の設置、第3段階(25〜26年度)で既設の第一、第二粗大ごみ処理施設の解体、第一粗大ごみ処理施設跡地へのストックヤード設置、仮設管理棟及び仮設ストックヤードの解体撤去を想定。
既設の粗大ごみ処理施設は現在、96年4月に稼働を開始した第二(113t/日、三菱重工業が施工)が稼働しており、86年4月に稼働を開始した第一(60t/日、富士電機総設が施工)は第二の予備施設になっている。
また、同じ敷地内にある焼却施設の第一工場は84年6月に稼働を開始したもので、全連続燃焼式ストーカ炉300t/日(日本鋼管が施工)、第二工場は94年10月に稼働を開始したもので、全連続燃焼式流動床炉220t/日(荏原製作所が施工)。