小松市は、観音下町地内「旧西尾小学校跡地活用事業者選定」の公募型プロポーザル競技を行うにあたり、16日に募集要項を公表した。応募意思表明書を30日まで農林水産課で、持参または郵送により受け付ける。
応募資格要件は、一級建築士事務所の登録を行っていることなど。共同企業体は、その事務所を含むことが条件となる。
昨年3月末に閉校した旧西尾小学校の跡地を有効活用し、環境王国拠点施設「(仮称)Satoyama Artist College こまつ観音下」を整備する。民間事業者が同校跡地を市から無償で借り受け、施設を整備・管理運営する。管理運営期間は21年7月1日(予定)から10年以上を想定している。設計委託料の上限は3100万円(税込み)、改修工事費は5億5000万円(同)。
同小学校の施設規模は、校舎がRC造3階建て延べ1701平方メートル、体育館がS造平屋建て651平方メートル。両施設ともに築後45年程度が経過しており、2010年ごろに補強工事が実施されている。校舎敷地面積は4288平方メートル。
中山間地域の西尾地区には、日本遺産としての石切り場の歴史に加え、豊かな里山や棚田といった日本の原風景が広がり、大倉岳高原スキー場や酒蔵施設も立地する。これらの特色を有効活用し、観光や研究・通訳など学生の実習フィールドの拠点として、同小学校をリニューアル整備する。
新施設にはミニキャンパス機能を持たせ、市と連携する大学の研究拠点や体験農場に利用。観光客やスキー場利用者、インバウンド向けの宿泊施設も整備する。
新規ビジネスのオフィスルームのほか、里山地域の食を楽しめるカフェやレストランを設置し、若手シェフのスキルアップセミナーなどを開催したい考えだ。運動場や体育館については、ボルダリングといった多様なスポーツや音楽、演劇などが楽しめるような計画も挙げている。
今年度に基本・実施設計、20年度に改修工事に着手し、21年7月の第1期オープンを目指す。
今後のスケジュールでは、審査書類を9月17日まで受け付け、同月下旬にプレゼンテーションおよびヒアリングを実施し、優先交渉権者を決定する見通しだ。
問い合わせは農林水産課(電話0761―24―8078)まで。