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建通新聞社(岡山)
2019/08/16

【岡山】岡山市 市本庁舎整備検討会を開く

 岡山市は7日、市本庁舎整備検討会(座長・上田恭嗣ノートルダム清心女子大学特任教授)を市役所で開き、3月に策定した基本構想を基にした機能別整備方針や新庁舎に求められる性能、将来を見据えた庁舎整備の検討状況を報告した。
 整備方針では、市民の窓口機能をわかりやすく利用しやすいようにするため、ICT(情報通信技術)を活用したスマート窓口とする。交流・協働機能では、低層部に市民ホールや展示スペースなど、最上階などに展望フロアを設け、カフェ、レストラン、コンビニなどの店舗を併設させるなどし、市民に親しまれ、「人と人、人とまちをつなげる庁舎」とする。新庁舎の周辺施設としては、大供公園・広場・来庁者駐車場と周辺道路を一体的に整備し、大供周辺にふさわしい魅力あるまちづくりを目指す。来庁者駐車場は県道173号線交差点に出入り口を設けることで、誰もがアクセスしやすい庁舎となるよう関係機関との協議を進める。駐車場と新庁舎は地下で直結させる。
 また、求められる性能として、新庁舎の耐震性については地震の揺れを吸収し、業務継続性を高める免震構造か制震構造、その組み合わせを検討する。この他、将来を見据えて、自動運転による来庁に考慮したロータリーレイアウト、空飛ぶタクシー、有人ドローンなどによる来庁を想定した屋上ヘリポートの設置などを検討していく。
 市は現在、本庁舎等整備基本計画策定業務を山下設計関西支社(大阪市中央区)で進めており、基本計画をまとめていく過程で検討会の意見を計画づくりに反映させていく。次回の検討会は11月ごろに開催する予定。
 今後のスケジュールは、2019年度末に基本計画策定、従来型の設計・施工・維持管理分離発注方式を前提に20年度に基本設計、21年度に実施設計を進め、22年度の工事発注・契約、25年度末ごろの完成を想定している。新庁舎建設後、26年度ごろから3カ年程度で現庁舎(鉄骨鉄筋コンクリート造地下2階地上9階建て延べ2万7595平方b)などは解体する。
 新庁舎は、本庁舎南側の大供公園・鹿田町駐車場敷地に建設する方針。大供公園は本庁舎敷地の北側に移設、新本庁舎北側に広場と新鹿田駐車場を配置する。本庁舎と大供公園間の市道を廃止し、本庁舎敷地として一体的な整備を図る。
 規模は、分庁舎、保健福祉局、北区役所も全て集約するために地下2階地上19階建て延べ床面積は5万8500平方b、庁舎本体施設のみの概算工事費は約243億円を想定。市民窓口機能は集約して低層階に配置し、ワンストップサービス化や周辺立地機能と連携した一体的な整備により、大供周辺にふさわしい魅力あるまちづくりの拠点形成を図る。新庁舎の構造形式は今後の検討の中で、建設費用、工期、維持管理コストを総合的に加味して免震構造などの形式から決定する。

「提供:建通新聞社」