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北陸工業新聞社
2019/08/13

【石川】住宅、民間施設に県産材を/県森林環境基金で利用促進へ/評価委 

 いしかわ森林環境税を財源とする「いしかわ森林環境基金」の19年度第1回評価委員会(委員長・丸山利輔石川県立大学参与)が9日、県庁内で開かれ、この中で事務局である県農林水産部森林管理課は19年度の同基金事業で、新たに手入れ不足人工林の発生を未然に防ぐことを目的とした県産材利用促進対策事業に乗り出すことを報告した。
 それによると、新たな県産材利用促進対策となるのは、(1)県産材を使った住宅などの新築・増改築・購入への助成「いしかわの森で作る住宅推進事業」(4000万円)(2)県産材使用の模範となる民間施設への助成「民間施設県産材需要創出モデル推進事業」(3400万円)(3)県産材の利用促進に向けた機運醸成を図る「いしかわの木づかい運動推進事業」(600万円)―の3事業。
 継続事業では19年度、森林整備に3億3700万円を充当し、放置竹林除去等120ヘクタール、緩衝帯整備60ヘクタールを計画。これに加え環境林モニタリング調査、森林や木材利用に対する理解の増進対策、県民参加の森づくりなどに取り組む。
 18年度の主な実績では、強度間伐330ヘクタール、放置竹林除去120ヘクタール、獣害防止を目的とした緩衝帯整備57ヘクタール(10地区)が行われており、事務局はハード事業による経済波及効果を6億300万円と試算している。緩衝帯を整備した集落の住民アンケートでは「見通しや景観がよくなった」「イノシシ出没が減った」といった意見が寄せられたという。

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