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建通新聞社(岡山)
2019/08/09

【岡山】玉野市消防本部  消防出張所の再編(移転) 本部・本署を深山公園付近に建設へ

 玉野市消防本部・本署と4カ所ある消防出張所の再編(移転)に向けて、「署所再編検討委員会(委員長・築島尚岡山大学大学院社会文化科学研究科教授)は5日、全5回の最終となる会合を開き、本部・本署を深山公園付近に建設することが望ましいなどとする報告書を取りまとめた。15日ごろをめどに黒田晋市長に提出し判断を仰ぐ。
 1972年建設の本署は、耐震改修による地震対策は施されているものの老朽化が進み、液状化や高潮被害などの危険性も危ぐされている。4カ所の出張所(和田、荘内、東児、八浜)も老朽化に加え八浜以外は耐震基準を満たしていない状況。土砂災害警戒区域や津波浸水想定区域などに立地しているため、大規模な災害発生時には出動できない可能性も否定できない。
 委員会は、本部・本署の移転先について深山公園付近を想定。一定規模の市有地が確保できる他、主要幹線道路に面しており迅速な出動が可能で、高潮や津波の被害、液状化の影響もないことなどから建設候補地として最適だと判断した。出張所については玉原地区(想定:玉原運動公園付近)と山田地区(想定:旧和楽園運動場付近)の2カ所に集約することで、本署と合わせてほぼ市内全域を8・6分(緊急車両の全国平均現場到着時間)でカバーできる試算となる。1出張所当たりの人員は8〜9人で現在より4〜5人増員、救急車も2台配備することができるため、緊急時の対応が向上する見通しだ。
 なお、整備の財源として国・県の補助金や起債を活用する予定だが、有利な起債を利用するためには2020年度中の完成が一つの期限となる。

「提供:建通新聞社」