ハイパワーフェンス協会(事務局・(株)ライテク)はこのほど、県内4会場で取扱い商品説明会を開いた。出席した行政担当者やコンサルら延べ約50人に、実規模実証実験や他工法との比較などを通して同協会の高エネルギー吸収柵「ハイパワーフェンス工法」(HPF工法)の優位性をPRした。
4会場とも同協会の田島与典氏と坪井達啓氏が講師を務め、「落石対策便覧改訂の概要」「協会取扱い商品の実規模実証実験」「高エネルギー吸収型落石防護柵の実規模実証実験比較」を詳しく説明。参加者との質疑応答もあった。2017年12月に改訂した落石対策便覧については「『まえがき』に、性能設計の枠組みの導入や落石防護施設の性能照査としての実験的検証法の記述など5つの改訂点がある。『第3章 計画』には落石防護工に高エネルギー吸収型が追記され、落石対策施設の要求性能の項目も追記されている」とポイントを挙げ、わかりやすく解説した。
便覧改訂に伴うHPF工法の実規模実証実験結果も紹介。1・6〜5・2トンの多面体(コンクリート+外側鋼板製)の重錘を32メートル上から落下させ、いずれも便覧記載の項目に適合していることを報告した。他工法との実験結果の比較においても、各性能が優れているとした。
HPF工法は、落石・積雪・崩壊土砂といった様々な自然災害に対応でき、コンクリート擁壁上への設置をはじめ、大口径ボーリングなどで地盤面に支柱を杭式で建て込むことで、既設擁壁背面や脆弱地盤にも適用可能となっている。