金沢市は、金沢開発協議会の20年度新規要望事項にAI(人工知能)技術を活用した価値創造拠点施設の整備を盛り込んだ。来年度の着工、21年春の開設に向け、国に財政的支援を求めていく方針だ。
同施設は市中心部に位置する旧野町小学校の校舎を活用して整備する。産学官の叡智を融合したAIやIot(モノのインターネット)、ロボットなどの最先端技術を応用、創造、発信するイノーベション施設として、利用する地場企業や若者・女性の起業家らのコミュニティ形成による世界的ビジネスの創出、AIエキスパートや未来のクリエイターの育成などを目指す。
施設となる旧野町小校舎はRC造4階建てで、このほど1階部分に移転した野町公民館以外のスペース約3500平方メートルを改修して整備する。
内部の配置計画では、3・4階に最先端機材を備えた研究・教育施設、プログラミング創作ルーム、キッズクリエイティブルーム、クリエイティブラボ、ギャラリー、オープンキッチンなどを整備し、2階を民間の創業支援スペースや共有オフィスとする。1階には市民や起業家らが交流できるカフェを設ける。
昨年度にまとめた基本構想をもとに、今年度は基本設計を金沢計画研究所に委託。業務期間は9月中旬までで、市は引き続き実施設計に着手したい考えだ。