福島建設工業新聞社
2019/08/07
【福島】秋ごろ復旧準備開始/クリーンセンターふたば
双葉地方広域行政組合が所有するクリーンセンターふたば(大熊町小入野地内)で、双葉郡内の住民の生活ごみや特定復興再生拠点区域内の被災建物解体等で発生した特定廃棄物の埋立処分が決まったことで、秋ごろから環境省が構内除染など復旧に向けた準備を行い、未整備工区等の設計、工事を経て、今年からおおむね2〜3年後の稼働開始を目指す。整備に係る費用負担、管理運営方法などは環境省と組合の協議で固めていく。
センターは2000年4月に完成。敷地面積約15haで、全体が中間貯蔵施設の敷地内にある。双葉郡内の一般廃棄物最終処分場として使用されてきたが、現在は震災の影響で休止している。
同センターを最終処分場として活用するため5日、環境省と県、組合が基本協定を締結した。協定ではセンターを@双葉郡8町村で発生した生活ごみA郡内のインフラ整備等の事業で発生した産業廃棄物、事業系一般廃棄物B認定特定復興再生拠点区域復興再生計画による被災建物等解体撤去で生じた特定廃棄物―の最終処分場として使用することを定めた。郡内各自治体で発生し、減容化された廃棄物を受け入れて埋め立てる。原発事故由来の放射性濃度10万ベクレル以上の廃棄物は対象外。廃棄物処分先の確保により、区域内の環境向上と復興事業、住民帰還の加速を狙う。
センター内の推計残容量は約28万m3。内訳は整備済みの1工区が約3万m3、未整備の2工区が約25万m3。除染後に測量や地盤調査、既設施設の機能診断を行い、現状の詳細確認を経て設計、整備へ進む。