建通新聞社(神奈川)
2019/07/31
【神奈川】横浜市 中田南雨水幹線の基本設計開始
横浜市環境創造局は西部処理区・中田南雨水幹線下水道(栄区)の整備に関わる基本設計をスタートさせた。柵渠水路の排水能力不足に起因した流域の浸水被害を軽減するため、バイパス管や貯留施設などのメニューを実現可能性も含めて比較検討。2019年度内に最適案を導き出して、20年度以降の実施設計に役立てたい考え。日本設計(横浜市中区)に委託した業務を通じて作業を進める。
対象流域は栄区中田東1丁目、中田南1・2・5丁目に戸塚区汲沢6・7・8丁目の一部を加えた面積約70f。中田南1・2・5丁目を経て宇田川に合流する柵渠水路が雨水の排水機能を担っているものの、豪雨時には下流部で浸水被害が起こるという。
基本設計では、柵渠水路沿いに民家などが立ち並び、道路の幅員も狭いことなどを考慮しながら▽バイパス管の整備▽流域替え▽貯留施設の整備―といったメニューを実現可能性も含めて比較検討。浸水被害の軽減につながる最適案の具体化を目指す。
周辺では07〜11年度に約16億円を投じ、西部処理区・東中田第二雨水幹線下水道を整備。泉区中田東2丁目〜中田南5丁目に泥土圧式シールド工法で内径2000_、延長約2`のバイパス管を敷設するなどした結果、1時間当たり約50_の降雨に対応できるようになり、14年10月の台風18号に際しても流域約100fに浸水被害は発生しなかった。
提供:建通新聞社