新大阪駅周辺地域の再整備に向け、大阪市は同地域のまちづくり方針(骨格)の策定に着手する。市では前段階となる検討調査業務を委託するため公募型プロポーザルを実施し、予定事業者としてパシフィックコンサルタンツ(大阪市北区)を選定した。
今回委託する業務では、府内主要駅周辺と新大阪駅周辺との基礎データの比較検討を行う他、渋谷駅や名古屋駅周辺のまちづくりの方向性などを調査し、まちづくり方針の参考となる資料を作成する。市では、これらの資料を基に2019年度内にまちづくり方針の骨格を策定する予定だ。その後は、民間事業者らのアイデアやノウハウを採り入れながら、20年度以降に正式にまちづくり方針を策定するとともに、都市再生緊急整備地域の早期指定を目指す。
今回のプロポーザルにはパシフィックコンサルタンツの他、▽特別共同企業体(代表者=JR西日本コンサルタンツ)▽総合調査設計▽中央復建コンサルタンツ▽日建設計▽日本設計▽三菱UFJリサーチ&コンサルティング―の計7者が参加していた。
新大阪駅周辺地域の再整備に向けては、大阪府・市や鉄道事業者らで構成する「新大阪駅周辺地域都市再生緊急整備地域検討協議会」を今年1月に設置、周辺地域の将来像などについて協議を進めている。
同地域は昨年8月、都市再生緊急整備地域の候補地として内閣府から公表を受けた。今後、新大阪駅を中心に、波及効果が考えられる阪急十三駅から淡路駅までの駅周辺地域を対象に整備計画を検討していく。整備計画には民間事業者の開発ノウハウやアイデアも盛り込む考えで、都市再生緊急整備地域の指定を受けた後、公共施設の整備と民間事業者による都市開発を進めていく予定だ。
提供:建通新聞社