日本工業経済新聞社(茨城)
2019/07/10
【茨城】水戸市三の丸地区再開発組合が公募/ホテルやマンションの設計・施工
水戸市の水戸駅前三の丸地区市街地再開発組合(林昌鎬理事長)は、再開発事業の設計・施工を行う特定業務代行者を公募する。10日、事業提案競技の募集を開始した。マンションやホテル、駐車場、プロムナード(歩行者用通路)などを整備する。延床面積は約3万5600u。2022年度中の完成を目指す。総事業費は約120億円を見込む。応募書類の提出は8月29日まで受け付ける。(●面に応募要項掲載)
特定業務代行者の業務範囲は、施設建築物の実施設計、既存建物の解体・除却工事、施設建築物の新築工事、事業推進のための支援業務など。未処分保留床の最終処分責任は負わない。
応募形態は1社またはJV。構成員は設計業者、建設業者いずれかの役割を担う。設計業務の構成員の資格条件は、一級建築士事務所の登録。建設業者の構成員は、特定建設業の許可(建築一式)。
建設業者を代表する建設幹事企業は、経審の建築一式の総合評点が1000点以上であり、水戸市の建築一式の総合評点1200点以上ならびにA等級であることなどが求められる。
また、地元企業の育成や担い手確保のため、特定業務代行者は実施設計完了時までに市内業者から1者以上を選定し、JVを結成すること。JVに参加できる業者の条件は、特定建設業の許可(建築一式)を受け、水戸市の建築一式の総合評点が900点以上ならびにA等級の市内業者。
建設する施設は共同住宅棟・複合棟・駐車場棟の3棟。また、水戸駅北口ペデストリアンデッキに直結し、弘道館まで向かうプロムナード(L100m、W6m)を整備する。
共同住宅棟はRC造19階(塔屋1階)。1階に店舗、2〜19階にかけて住居152戸(約1万3700u)を配置。
複合棟はS造13階。用途はホテル6フロア分(約5300u)、業務3〜4フロア分(約2500u)、店舗2フロア分。共同住宅棟および複合棟の店舗面積は約1900uを見込んでいる。
駐車場棟はS造5階建て(塔屋1階)、5層6段の自走式立体駐車場(約7600u)。駐車台数は約330台、駐輪台数は約240台。
基本設計は葛v米設計(東京都江東区)・潟pル綜合設計(水戸市)JVが手掛けた。コンサルは潟{ルテックス(東京都千代田区)と轄ト開発計画オフィス(東京都新宿区)。
再開発の方針としては、景観に配慮した和風の外観を取り入れるなど、歴史的資源を生かす。また、商業、業務、居住機能などのさまざまな都市中枢機能の連携を強化し、水戸ならではの魅力向上を図る。
予定では、権利変換計画の認可を20年3月に受け、同年5月末までに実施設計をまとめるとしている。
既存建物の解体を含む工事の着手は同6月となる見通し。解体する建物は、RC造3棟(約2320u)、S造2棟(約1060u)、W造1棟(約219u)の計6棟。
同地区では、09年にリヴィン水戸店が閉店し、跡地の未利用状態が続いていたが、13年に潟xルーナ(埼玉県上尾市)が土地を購入。14年に潟tージャースコーポレーション(東京都千代田区)が同社から土地を購入し、再開発の機運が高まっていた。15年に再開発準備組合を設立。
応募スケジュールは、まず応募関係書類を8月29日まで受け付ける。9月6日までに応募資格審査結果を通知し、合格者を対象に事業提案要領を配布。事業提案書の提出は10月31日まで。選定結果の通知は11月中旬を予定。
応募関係書類の提出は代表企業の直接持参のみ受け付ける。提出先および問い合わせ先は、同組合事務局(水戸市宮町2―3―2富士ビル802、電話029―303―6361、担当者・渡辺氏)。持参する前日までに担当者に電話連絡すること。