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建通新聞社(中部)
2019/07/25

【愛知】名古屋市 施設再編加速へ資産評価を

 名古屋市財政局は、2023年度以降の市建築物の再編整備を加速化させていくため、市が保有する土地・建物の資産評価に着手する。本年度は資産の評価手法を構築し、20年度以降に個別施設の評価や在り方を庁内で議論していく見通しだ。集約化・複合化などの再編整備や土地の有効活用を進めるに当たって、土地・建物を類型化することで施設の今後の方針を決める際の判断材料として活用し、再編整備の加速化につなげる考え。
 対象資産は、区役所などの一般施設(約800施設)、学校施設、市営住宅。一般施設は土地と建物、学校施設と市営住宅は土地のみについて評価方法を構築する。
 資産評価は、▽直営での維持管理▽集約化・複合化などの再編整備▽拠点としての有効活用▽民間活力導入▽売却・貸し付け―などの方針を決める際の判断材料の一つとして活用することを想定する。また、市民などに施設の現状を分かりやすく示すツールとしても活用する考え。
 15年度に策定した「市設建築物再編整備の方針」で、市の保有資産量を50年度末までに12年度末と比べて10%削減する目標を掲げている。実現に当たって、22年度までに集約化、複合化、民間活力の活用といった再編整備に向けた資産評価を行い、今後の施設の在り方を検討するとしていた。
 これまで、建物施設は施設カルテ(データ)を作成していたが、土地については土地を管理する担当局が個別に管理するのみで、全庁横断的なデータを全部局が共有していない。施設の集約化・複合化などの再編整備では、市の全ての資産を一元的に把握した上で、検討することがポイントとなる。
 本年度の業務は、「資産評価に係る支援業務委託」として公募型プロポーザルを公告済み。企画提案書は8月19日まで受け付ける。履行期間は20年3月23日。

提供:建通新聞社