高知県土木部は、2028年度までの10年間で進める「公営住宅等長寿命化計画」をまとめた。県営住宅4123戸のうち、全面的改善を534戸で実施する計画で、20年度から船岡南団地の工事を4年かけて実施するとしている。また個別改善は2159戸で進める内容となっている。
船岡南団地(高知市神田207)は、鉄筋コンクリート造5階建てが4棟、プレキャスト鉄筋コンクリート造5階建てが3棟の計7棟で構成し、各棟30戸を配置している。
長寿命化計画によれば、全面的改善は建築からおおむね40年が経過した個別改善の対象となる建物のうち、3階建て以上でエレベーターが設置されておらず、バリアフリー化対応が未整備で、給排水配管や設備機器の劣化が見られる棟で実施する。内容は、エレベーター設置片廊下型への改善、内装材の全面更新、風呂・台所・洗面の3点給湯の設置、配管の更新などで、いの町の宇治団地で進められてきた工事と同じ内容となる。
個別改善では、長寿命化に向けた屋上防水や外壁改修を872棟、配管改修を720棟、居住性向上に向けた下水道切り替えを885棟で実施する計画。このうち19年度は、劣化の進行している横浜第2団地76戸と十市団地15戸で屋上防水・外壁改修、蒲原団地136戸で配管設備更新、朝倉団地と若草町団地で下水道への接続工事をそれぞれ実施する。
10年間での改善工事費は約75億円と試算している。
提供:建通新聞社