県甲賀土木事務所は、計画推進している「国道307号長野バイパス整備事業」(甲賀市信楽町、全体計画延長約6・8q)について、6月補正において、3000万円の債務負担行為により予算を追加した。
同事務所では、今年度に発注予定の(仮称)5号橋の上部工について、令和2年度までに4億2500万円(令和元年度=1億3500万円、令和2年度2億9000万円)の予算を確保済みであったが、材料費の高騰などに対応すべく3000万円を追加、併せて、今年度実施予定の上部工整備工事の完成が令和3年度末を予定していることから期間も2年度から3年度までと1年延長。今年度から着手し事業を推進していく。なお、上部工の発注時期は10月頃を予定。発注方法は総合評価方式を採用する。橋梁形式は、鋼製単純非合成箱桁橋で、施工延長は58・2bとなる見通しだ。
上部工完了後は、大戸川右岸側を長野側に向かって道路を築造していく予定。これらの着手時期は予算が確保できていないことなどから未定としている。
国道307号長野バイパス(甲賀市信楽町牧・勅旨字界付近〜同町柞原)は、新名神高速道路信楽インターチェンジのアクセス道路整備として、また、渋滞緩和や地場産業の発展、地域活性化と災害時等有事の際の幹線道路確保のためとして、4年度に国庫補助事業(道路改築)の事業認可を取得。新名神信楽インターチェンジの接続箇所付近から牧・勅旨の字界付近まで、国直轄事業で整備(現道拡幅4車線化)が行なわれている「国道307号信楽道路」(延長2・9q)の先線となるもので、車道4車線のバイパスを建設する。
牧・勅旨の字界付近で現道を離れ、西側の山中に入り、勅旨字沢出で現道と立体交差(接続無し)。東へ廻り信楽高原鉄道信楽駅前(同町長野)で県道信楽停車場線と平面交差後、大戸川沿いを南に進み、神山地先で国道422号に接続。再び山中に入り、県道信楽上野線と平面交差(同町江田)後、柞原地先で現道に戻る計画だ。幅員は、山地部では歩道の無い9b、平地部では両側歩道の15bを基準とする。信楽高原鐵道勅旨駅北西の丘陵地では、延長約800bのトンネルが計画されている。
甲賀土木事務所では、中心部のL約3・1q(勅旨の市道勅旨田代線を延伸する形の取付道路〜長野〜神山の国道422号まで)を、緊急性が高く、より早く事業効果を発揮する『優先区間』と位置付け、また、信楽駅前(県道信楽停車場線)〜神山(国道422号)までのL約1・5qを『最優先区間』として、早期の部分供用を目指して工事を進める。なお、優先区間には計5つの橋梁架設が予定され、最優先区間にはこのうち3橋がある。
提供:滋賀産業新聞