京都府は17日、環境審議会総合政策・地球環境合同部会を開き、環境基本計画の見直しについて検討工程案を示した。今後の審議を経て、令和2年5月頃に中間案をまとめ、6月議会に報告。パブリックコメントを行い、9月議会に関連議案を提出する予定。
環境基本計画が計画年度(〜令和2年度)を迎え、地球温暖化対策条例、地球温暖化対策推進計画、再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例も目標年度等を迎えることから、見直しに向けた検討を始めた。
現行計画からの見直しのポイントとして盛り込むべき新たな視点は、持続可能な開発目標(SDGs)の考え方、環境×経済×社会の統合的向上、好循環システムの構築、あらゆる主体のパートナーシップ(中間組織と府民の連携強化)などを挙げた。
現在、策定作業を進める新総合計画や国の環境関連計画等との整合を図りつつ、基本方策や新たな目標年度・数値等を検討する。
また地球温暖化対策条例、再生可能エネルギーの導入等の促進に関する条例(再エネ条例)も概ね同様のスケジュールで、9月議会に条例改正案を提出し、令和3年4月の施行を目指す。
再エネ条例の第7条に規定する特定建築物への再エネ導入義務については、延2000u以上の建築物の新築又は増築で再エネ設備の導入を義務化しているが、「平成24年度から30年度の7年間で129事業所で計5656kwの再エネ設備が導入され、一定の成果が得られている」「延1万u未満の比較的規模の小さな建築物においても、義務量を超す再エネを導入する事例が多くみられる一方、大規模案件においても義務量程度しか導入されていない案件も散見」と考察。事業者への負担は配慮しつつ、延床面積に合わせた導入義務量を規定するなどの制度改正の検討が必要ではないかなどの課題が浮上している。
このほか、地球温暖化対策推進計画は、令和2年12月議会に中間案を報告し、その後、パブリックコメントを行い、令和3年2月議会に計画案を提出する予定。