横浜市環境創造局は水再生センターへの省エネルギー型水処理技術の適用性を調査する。栄第一(栄区)、金沢(金沢区)、港北(港北区)の一部系列を対象に▽無曝気循環式▽高効率固液分離+二点DO制御▽NADHセンサー風量制御―の3技術を適用した場合の改造内容・費用やエネルギー削減効果などを検証。成果を将来的な施設更新の検討材料にしたい考え。日水コン(横浜事務所、横浜市中区)に12月13日納期で委託した業務を通じて作業を進める。
2030年度までに下水道事業の温室効果ガス排出量を13年度に比べ26%以上削減する目標の下、水処理施設のエネルギー使用量の抑制に取り組むため。適用性を調べる省エネ型水処理技術は、国土交通省の下水道革新的技術実証事業(B―DASHプロジェクト)や日本下水道新技術機構の研究で大幅なエネルギー使用量の削減が見込めると報告されている。
水再生センターごとの対象系列と省エネ型水処理技術は▽栄第一・1系(標準活性汚泥法、1日当たり処理能力2万4700立方b)=無曝気循環式▽金沢・4系(嫌気無酸素好気法、3万7800立方b)=高効率固液分離+二点DO制御、NADHセンサー風量制御▽港北・北側4系(循環式硝化脱窒法、2万8400立方b)=NADHセンサー風量制御―となっている。
今回の調査では、省エネ型水処理施設の適用に必要な機器類を整理して、エネルギー使用量や温室効果ガス排出量、最初沈でん池汚泥量、余剰汚泥量を既存施設と比較。既存施設の改造内容・費用を把握したり、機器と維持管理の費用、異常時対応の項目などを調べて既存施設と比べたりもして課題を探ることにしている。
提供:建通新聞社